春の妙高に「跳ね馬」を見た。

GW中に旅行するのはほぼ社会人になって初めてという私。

田舎町のこじゃれた飲み屋に入ったら予約で満席だったり、小さな町のホテルの朝食会場に行列ができていたりと、なかなか驚きの体験をさせていただきました。

今日はお天気が良かったので、かつての信越本線で妙高を越えて長野へ出てみました。
信越本線は思い出深い路線で、中学生の頃に乗りに来たことがあって、その時は長野から半流と呼ばれる横須賀線のお古の電車に乗って黒姫を越えたのですが、当時の私は蒸気機関車以外にフィルムを使うのがもったいないと思っていたこともあって、写真が1枚も残っていないのが残念なところです。

そんな思い出の信越本線が、北陸新幹線が開通した今は、しなの鉄道「北信濃線」とえちごトキめき鉄道「妙高はねうまライン」という路線として運転されています。

でもって、不思議だったのが「妙高はねうまライン」という名称で、はねうまって何だろう?
妙高山の雪解けの時に現われる雪形と呼ばれる残雪が作り出す形が跳ね馬に見えることから名付けられたそうなんですが、本当に見えるのだろうか?
雪解けの時に現われる雪形ってのは他の山でもいろいろあるようですが、考えてみれば今の時期だし、今日は良いお天気なので・・・ということで乗った電車から妙高山を眺めてみました。

車窓から見た妙高山。

「はねうまねえ。どこにあるのかなあ。」
そう思ってみていたら、
「あっ、あった!」

電車の中で声を出しそうになりました。

拡大してみますね。

まあ、こういうのはお月様を見て「うさぎさんがお餅つきしている」ってのと同じレベルの話なのですが、確かに見えなくはない。
この雪形が見えると、農家の人たちは農作業に取り掛かるという、昔の人の知恵なんでしょうね。

私は夜空の星を見上げて、白鳥だとかカシオペアだってのはあまりよく理解できないのですが、これは確かに跳ね馬です。

えっ?
わかりませんか?
ここですよ。

電車は急勾配を登って妙高高原に到着。
ここでしなの鉄道に乗り換えると沿線の駅には桜が咲いていました。

しなの鉄道の電車は3両編成でしたが、ボックスシートに4人座って、通路には立ち客が出るほどの混雑ぶり。
こういう時もないと、お金が入って来ませんからね。

よし、よし、です。


長野駅に到着したしなの鉄道の電車。
今はこの電車が旬のようで、沿線各所で撮影している人たちを見かけました。

ああ、45年前、半流の横須賀線のお古、1枚撮っておけばよかったなあ。
そういえば思い出しましたが、その時の電車も満員で立ち客がいましたね。
この区間はそれなりの需要があるのでしょう。

長野駅前はイベントでしょうか。人だかりがしていました。
駅前だけでなく、街中も至る所で獅子舞や笛、太鼓が鳴り響いていましたが、これが田舎のゴールデンウィークというものなのでしょうね。

午後おそくなると混雑が激しくなるので、私はそそくさと新幹線に乗って、帰って来ましたが、乗った電車の車掌さんが、「本日は全席完売です。自由席はありません。指定席をお持ちでない方はご乗車できません。」と連呼していました。

長野から上野まで1時間19分。
この間、五反田から快速に乗って佐倉まで1時間20分かかりましたから、長野から都内までと、都内から自宅まで、ほぼ所要時間は同じということになりますね。

169系急行「妙高」に乗って碓氷峠を越えて行った時代が懐かしく思い出されますが、しなの鉄道の115系電車に当時の面影を見たような気がして、うれしく思いました。

私のGWの旅はつつがなく終了しました。