もし、片道1万円で旅行に出られるとしたら、あなたはどこへ行きたいですか?
私だったらここへ行きたいなあ。
先ほど、帰り際に上野駅で見かけた広告。
沖縄の先の下地島(宮古島)に新しい空港が開港して、成田からLCCが飛び始めるという広告です。
片道7000円で飛行機に乗って南の島へ行かれるんですね。
この広告が貼ってあったのは京成の駅。
JRの駅は気がつかなかったけど、多分貼ってないでしょうね。
金沢とか函館とか、五能線のリゾート列車とか、いつもだいたいそんな広告ばかりですから。
でも、こんなの貼ったら、鉄道の旅が完全に見劣りしますね。
7000円でどこまで行かれるか。
北陸新幹線だったら長野あたりでしょう。
東北なら福島かな。
東海道なら静岡の先。
つまり、新幹線でどこかへ行くぐらいなら、同じお金で飛行機に乗って南の島へ行く時代なんです。
ということは、乗車時間4時間の壁とか、そんなことを言っていることが実に頓馬なんですね。
同じ場所へ行くのに新幹線か飛行機かという選択ではなくて、同じお金で行くならどこに行くかという選択なんです。
で、鉄道は完全に負けている。
鉄道が負けるとどういうことになるかというと、地域が負けるんです。
飛行機がこの値段なら、今時、伊豆半島や房総半島に出かけるぐらいなら沖縄の島に行くでしょう。
海好きの人ばかりではありません。
軽井沢や那須に避暑に行く人たちだって、沖縄行っちゃいますよね。
こういうことが実際に起きている。
それも若い人たちを中心に起きてきているのですから、20年経てば若い人たちだって40、50になるわけですから、鉄道に乗るという選択肢を持つ人たちは少数派になるのです。
そんな時に、高いお金を取っておきながら、経費節減とか言って車内販売を廃止するのですから、わかっていないというか、恐ろしいというか。
私は若くはありませんが、少なくともレジャーで新幹線に乗るということはありません。
いや、新幹線が走っているところはレジャーの候補地にはならないんです。
近くて高いから。
特にそこに行く用事がある場合は別ですが、どうせ行くんだったら近くて高い所よりも、遠くて安いところが良いでしょう。
これがお客様の側に選択肢があるということ。
今の時代はそういう時代なのです。
鳥塚様、はじめまして。
いつも、興味深く拝見させて頂いております。
鳥塚様のおっしゃる通り、
最近は鉄道の旅の魅力が薄れてきて(特にJR)いるように感じています。
車内販売の廃止も、かつてのブルートレインの廃止の際の理由と全く同じですね。まさにDNAだと思います。
旧態依然の設備で、価格を見直す訳でもなく、それで、利用が少なくなったので止めますという、ある意味当然な、そして安易な決着。
優秀な人材も採用しているであろうはずなのに、誰からも新しいアイディアも出なかったのか、取り上げられなかったのかと思うと、非常に寂しい思いがします。
判断基準が収支とか合理性ばかりで、「ひと」に対する思いが欠けている。
雇う側も、雇われる側も、お互いに打算のみだから、バイトテロみたいなことが、起こる気がします。
豪華列車も悪いとは言いませんが、
カケス団長のような旅の思い出も大事にして欲しいと思います。
まったくそのとおりですね
関東からだと名古屋は高くて行く気にもなりません
名古屋なら5000円が妥当な金額です