富山へひとっ飛び、富山はひとっ飛び その3

大多喜から羽田空港経由で富山へひとっ飛び。

午前8時45分に富山に到着した1日目は、高岡市内のお寺、五箇山の相倉地区、高岡の万葉線、そして富山市内線を巡りましたが、2日目は朝8時に富山地方鉄道(富山地鉄)の富山駅からスタートです。

 

 

映画「レイルウエイズ」第2作の舞台となった富山地鉄ですが、大都市で使用された車両と自社発注の車両など、いろいろな電車が走っていて鉄道好きはもちろんですが、東京や大阪で育った人たちから見ても、懐かしい電車に出会える楽しい路線です。

 

昨日から今回の旅のエスコートをしていただいているのは富山県庁の総合交通政策室の鈴木邦夫課長さん。

いすみ鉄道ともご縁があって、数年前から応援していただいていますので、キハの車内で見かけたこともあると思います。

2日目も早朝からエスコートしていただきました。

元京阪テレビカーに乗って、いすみ鉄道営業の田中しほさんと珍道中のスタートです。

 

この日(29日土曜日)の朝はあいにくの空模様でしたが、観光客っぽい人たち乗り込んでいきます。

でも、この人たちは日本語を話してはいませんでしたから外国人観光客。それもいわゆるFITと呼ばれる個人旅行客です。

立山黒部のような世界的観光地は、もうすでに彼らのようなFITがふつうに旅行しているのです。

 

私たちは黒部の入口、宇奈月温泉へ向かいましたが、途中の上市で電車が方向転換。

駅名板には「日本海みそ」の宣伝が。

ローカルっぽくて良いですねえ。

 

皆さん、日本海みそって知ってます?

 

我々50代には懐かしいCMで、全国ネットでCMを流していましたから、思い出す人もいるでしょう。

You Tubeで探してみましたので、興味の有る方はどうぞ。

 

日本海みそのCM ←ここをクリック

 

その昔はD51が走るシーンがありました。

 

子供のころからこのCMを見て育った影響だと思いますが、我が家のお味噌は「日本海みそ」なんですよ。

珍しい麹みそのおいしいお味噌です。

 

 

さしみ醤油はフンドーキン(大分)で、お味噌は富山。

我が家の食卓も全国区です。

 

 

そうこうしているうちに電車は宇奈月温泉に到着。

新駅を作って新幹線との接続も完璧で10数名が乗り込んできました。

やっぱり、交通というのはリンクが大切です。

 

リンクと言えば、ここ宇奈月温泉からはお目当ての黒部峡谷鉄道にお乗換えです。

 

 

黒部峡谷鉄道の駅の2階は資料室になっています。

 

大正時代からの建設の歴史や、

「命の保証はしません」と言っていた時代の乗車券などの貴重な資料が展示されています。

 

そして、ここ黒部峡谷鉄道は台湾の阿里山森林鉄道と姉妹鉄道締結されていますので、その展示もありました。

 

 

ということで、ここからは黒部峡谷鉄道の藤田営業部長さんにご案内いただいて、トロッコ列車の出発です。

 

 

黒部峡谷鉄道は6月の豪雨で被害を受けて一部区間が運休していましたが、すでに復旧が終わり通常運転しています。

 

この鉄道は皆様ご存知の通り、発電所の開発のために建設されましたが、今でもしっかりその役目がありますので、100%観光鉄道ではありませんが、それでもこういう事業用の専用路線のようなところに興味が湧くのは鉄道ファンだけじゃないですよね。

これだけのお客様が乗りに来ているのがその証拠です。

JRでも貨物専用線のツアーを企画するとすぐに満席になるのと同じようなものかもしれません。

 

ただし、実際に乗っているのはマニアじゃなくて一般の観光客。

私たちの車両にはあと6名乗車していましたが、全員日本語以外の言葉を話していました。

団体旅行の外国人も多かったですが、FITもふつうに来ているのです。

 

 

 

約1時間20分の乗車で終点の欅平に到着。

 

私たちの目的は列車に乗ることですから、わずか数十分の滞在で戻りました。

でも、こんな発見がありましたよ。

 

欅平(けやきだいら)駅の構内が少し坂になっていたのですが、「欅坂」と名付けられていました。

こんな遊び心も観光鉄道ならではだと思います。

 

でも、あくまでも発電所に物資や人を運ぶための鉄道ですからね。

そういう鉄道に観光客を乗せてくれているということなのです。

 

こういうところに発電所がありますから、車じゃ無理なんです。

 

さて、黒部峡谷鉄道の藤田部長さんにお礼を述べて、帰りの富山地鉄はこの電車。

懐かしの西武レッドアローです。

大切に使われていてうれしい限りです。

車内は水戸岡先生のデザインで観光列車の雰囲気が盛り上がります。

水戸岡デザインも目になじんできていますから、なんとなく安心感がありますね。

 

特急料金の他に200円程度の指定席料金で味わえる観光列車はずいぶんお得感がありますね。

 

 

 

 

富山駅に戻ってきました。

何と素敵な光景でしょう。

ヘッドマークもコレクションではありません。ちゃんと使っているものですから。

 

この後私たちは市内電車で新しく開業したループ線区間に乗車して、その後、18:30の空港バスで富山空港に向かいました。

 

所要時間約20分。410円のリムジンバスです。

 

ここで鈴木課長さんともお別れです。

2日間ずっとお供いただきましてありがとうございました。

 

皆さん、もうすでにおわかりでしょうが、富山県の総合交通政策室の課長さんがなぜ私の旅に付き合ってくれたのでしょうか。

それは、富山県としても航空路線を何とか守っていきたいという考え方があるからで、このまま何もしなければ航空路線は廃止されて新幹線1本になってしまうことに強い危機感を抱いているからです。

確かに新幹線は一般の人にとっては、航空機に比べるとハードルがかなり低い乗り物ですから、黙っていればみんな新幹線に流れてしまいます。でも、例えば外国からの飛行機に乗り入れてもらうにしても、LCCに乗り入れてもらうにしても、そのための大きな条件となるのが現在定期便が就航しているかどうかで、例えば全日空の定期便が就航していれば、週に3~4便の国際線がやってきても、きちんとグランドハンドリングできるわけで、LCCも同じです。

もし、定期便が撤退してしまえばグランドハンドリングもできませんから、国際線直行便も来ないということになるのです。

 

 

さて、鈴木課長さんからこんな券をいただきました。

空港の出発ラウンジでのみ使用できるビールとコーヒーの割引券です。

県と航空会社が提携して、こういう券を発行して空港の利用促進を図っているようです。

ビールを飲みたかったんですが、羽田空港から車ですからぐっとこらえて「がまん、がまん。」

 

 

19:45分のNH322便は15分程度遅れていましたが、それでも飛び上がってしまえば飛行時間はわずか52分。

 

 

 

機内でWifiに接続して、ドリンクを一杯いただいていると、居眠りするまもなく羽田空港に着陸しました。

 

 

21時過ぎの羽田空港。

出発便のほとんどが終了した出発ロビーはガラ~ンとしていました。

ちょっとのんびりして21:30に羽田空港を出発。

 

 

22:20に大多喜に到着しました。

 

20時に富山空港を離陸して、22:20に房総半島に戻ってきたのですから、やっぱり飛行機ってすごいなあと思うのです。

 

ということで、2日間にわたるミッションが終了しました。

 

やっぱり、私は飛行機があれば飛行機を選択したいなあと思います。

 

今回の旅でお世話になりました、

富山県総合交通政策室 竹野室長様、小川様、横田様、

観光戦略課 中谷課長様

皆様、ありがとうございました。

 

おわり