国吉にて

御縁というのは不思議なものです。そしてありがたいものです。

 

JR北海道が経営危機で、赤字路線はやってられないからと「ギブアップしたい。」と申し出て、だから地元が線路の維持管理のお金を出してくださいという話になったのが去年です。

その時、私は北海道の方々からいろいろアドバイスをしていただきたいと要請を受けまして、北海道のへそである富良野へお邪魔しました。

 

これが昨年の11月14日の話です。

 

そうしたら、私の話を聞いた地元自治体の皆様方が、「いすみ鉄道にヒントがあるのかもしれないから行ってみよう。」ということで、昨日、20数名の団体でいすみ鉄道視察にお越しになられました。

 

根室本線のうち、JR北海道がやって行かれないと言っているのが滝川から富良野を通って新得の手前まで。千歳空港から釧路へ向かう石勝線に続く区間は、特急列車が走っていますから、「そこはやります。」ということで、特急列車の走らない区間は「もうやりたくありません。」ということのようですが、その沿線にある滝川市、芦別市、赤平市、富良野市、南富良野町、新得町の地域の代表の皆様方が、私が訪問した半年後に、実際に、わざわざいすみ鉄道にいらしていただいたのです。

私にとっては久しぶりの再会なので、とてもうれしい思いです。

 

今回の視察の目的は、実際にいすみ鉄道にご乗車されることはもちろんですが、鉄道を支えている地域住民の皆様方と直接お話をされたいということでしたので、だったら国吉駅でしょうということで、国吉駅で活動していただいている地域の代表の皆様にご協力いただいて会合を持たせていただきました。

 

 

▲いすみ鉄道にご乗車いただいている富良野、滝川、赤平市長さん方です。

 

平日の日中の列車が大混雑です。(笑)

 

 

 

▲国吉駅の会議室で地域住民の皆様方とお話です。

北海道の皆様方の質問に答える形で約1時間会合を持ちました。

 

 

▲最後は皆でにこやかに記念撮影。

 

北海道放送のテレビカメラと北海道新聞の記者さんも密着取材で同行されました。

(残念ながらテレビ放送は道内だけだと思います。)

 

北海道の皆様方は、地域の住民の代表の方が異口同音に「いすみ鉄道は宝物だ。」「いすみ鉄道は必要だ。」と話してくれたことに大変感激されたご様子でした。

 

そりゃそうですよ。

いすみ鉄道のような国鉄の特定地方交通線を転換した第3セクター鉄道というのは、国の方針がバス転換だったにもかかわらず、当時、国の方針に逆らって、「自分たちの鉄道は自分たちで守るんだ。」と言って会社を立ち上げて鉄道を残したところなんです。

それ以来、清掃活動はもちろん、長年の損失補てんまで自分たちでやってきたところなんです。

運よくJRに残してもらったところとは、根性が違うんですからね。

 

だから、自分たちのことは自分たちでする、という気概のある地域なんです。

 

(国の方針に従って鉄道を廃止にしていたら、沿線地域がどうなっていたかということを考えると、寒気がしますね。だいたい国というのはいつも地方に対しては上から目線ですから。今でもきっと北海道に対してはそうなんでしょうね。)

 

ぜひ、根室本線沿線の皆様方も、地域住民が積極的に鉄道を守る活動をしていただきたいと思います。

(だからと言って、言われるままに線路の維持管理費を出す必要はありませんよ。)

 

昨年11月14日に私が富良野を訪問したときのブログは「こちら」です。 ←ここをクリック。

リップサービスではなくて、実際に遠いところをいらしていただいたことは、大変感激しているのです。

 

何なら、必要であれば地域住民代表として団長を派遣しますので、お気軽にご用命ください。(笑)

 

根室本線沿線の皆様、遠いところお越しくださいましてありがとうございました。

そして地元の代表の皆様、ご協力いただきましてありがとうございました。