日経新聞にいすみ鉄道を取り上げていただきました。

本日の日経新聞にいすみ鉄道を取り上げていただきました。

 

昨日は小湊鉄道、今日はいすみ鉄道ですから、明日は銚子電鉄ですかね。

 

ローカル鉄道というのは「儲からないもの」、「要らないもの」、「地域のお荷物」の象徴として、昭和の時代から長年とらえれて来ていました。

「こんなもの要らないから、飛行場を作ってくれ、高速道路を作ってくれ。」

日本全国の田舎では、ずっとそう言ってきていました。

そして、今、全国が衰退しているのです。

だから、そうじゃなくて、ローカル鉄道というのは都会の人のあこがれの的なのだから、それを使ってうまく情報発信すれば、地域に人が来て交流人口が増えて、経済が生まれ、活性化につながりますよ。ローカル鉄道はそのためには格好のコンテンツですよ。

私は就任以来ずっとそう言い続けてきていて、最近少しずつそういうことを日本人が理解してきているような気がします。

その証拠が、日経さんがローカル線を取り上げてくれているということではないでしょうか。

 

経済新聞が、ローカル線を連載するなんてことはあり得ませんでしたからね。

つまり、新しい時代、新しい考え方が生まれつつあるということだと私は思います。

 

ここには「何もない」があります。のいすみ鉄道ですが、何もないわけじゃないんですよ。

大多喜町は戦国武将、本多忠勝の城下町であり、いすみ市大原漁港は伊勢海老の漁獲高が日本で一番多いところです。

でも、城下町なら他にもいくらでもありますし、伊勢海老日本一と言ったって、それを売り物にしている観光産業があるわけでもない。

だから、私は城下町とローカル鉄道を組み合わせ、列車の中で伊勢海老を食べさせることで、この地域を全国区にすることができると考えて、日々取り組んでいるわけで、それが、ローカル鉄道の情報発信力なんですね。

 

日本全国の田舎町は、古いものや何もないことが恥ずかしいと思ってきました。

「俺たちのところにだって、立派なものがある。」と言って、古い物を壊して新しいものを作ってきました。

それで自分たちは満足したかもしれませんが、地場産業が衰退し、今までの生き方では食べて行かれなくなって、交流人口を増やさなければならない、つまり、観光客に来てもらわなければならない時代になってきたからには、都会の人たちが喜ぶものを提供しなければ誰も来てくれないわけで、そこのところを何とかしなければならないということは、明確な解答なのです。

 

今回取材していただいたのは稲刈り体験ですが、稲刈り体験なんて、いろいろなところでやっているんです。

でも、それをローカル線と組み合わせると経済新聞の記事になるわけです。

そういうことを我々ローカル鉄道会社は気づいて、いろいろはじめている。それをさっそく経済新聞の皆様方が気付いてくれているということに、私はとてもうれしく思います。

 

朝日新聞の「各駅停話」も安房鴨川から始まって、大網まで来ました。

外房線の一駅一駅が、新聞記事になるコンテンツであるということを、地元の皆さんは、もっと理解しましょうね。

 

房総半島はそれだけ素晴らしいところなんです。