JR北海道が大変です。

昨今のニュースでご存じのとおり、JR北海道が大変な状況になっています。
特急列車の火災で、同じことが起こる疑いのある車両を運用から外したため、車両が足りなくなって、夏休み期間中の特急列車が大幅に運休となるようです。
JR北海道は、経営幹部の方々を始め、一般職員の方々まで、たくさんの友人がいますし、皆さん、いすみ鉄道を応援してくれています。
また、私はかれこれ40年近く前の中学生時代から北海道にあこがれて、もう100回以上も北海道の地に足を踏み入れている北海道大好き人間の一人ですから、毎日ニュースで報じられるたびに、本当に心配な気持ちでいっぱいです。
何しろ、北海道で特急列車が走らないということは、いすみ鉄道でキハが故障して走らないという我々の現実と比べても、はるかに次元が違うことで、その大変さが私には身に染みて解りますから、何とか、こういう時に、応援したい。いや、応援するべきではないかと考えるのです。
乗務員、車両係、駅務員など、それぞれの現場の皆様は、とにかく大変なお仕事に追われるわけですから、お体に気を付けてください。
そして、利用者の皆様方は、現場の職員の方々に詰め寄ったり、喰ってかかるようなことは絶対にしないでくださいね。
皆、精一杯お仕事をされているのですから。
昔だったら予備の車両や遊休車両が車庫にたくさんありましたから、多客期には、そういう車両を引っ張り出してきて、臨時列車で走らせていたのですが、現状では、特急用の車両は特急の運用でフル回転しているし、各駅停車用の車両は、定期列車が1両とか2両になってしまったから、予備車を使って長編成の臨時列車を走らせることは無理なんです。
特急列車が運休という事態になると、それこそ、以前なら急行列車があったのですが、ご存じのとおり、急行列車という列車種別はもうほとんどないわけですから、100か0か(All or Nothing)の選択なんですね。
これは、私の個人的な感想ですが、昨今ではどこでもJRの特急列車が速すぎると思います。
時速130キロとかで走るのが当たり前になっていて、そうしないと高速バスや飛行機に負けてしまうとでも思っているのでしょう。
だから、どこへ行っても特急が速い。
でも、今回の列車火災を見ると、車両に負担がかかっているんだろうなあ、と思いますし、「もう少しゆっくり走っても良いよ」と気持ちを換えれば、みんなが楽になるような気がするのです。
(実際にはいくら高速で飛ばしたって、新幹線でもない限りは高速バスに負けているのですからね。)
いかがでしょうか。
朝と晩の1本ずつぐらいは最短到達時間に挑戦したとしても、あとの列車は思い切って2割ぐらいスピードを落として、そのかわり、長く乗っていることが苦にならないような、列車ならではの設備やサービスを行えば、鉄道は絶対にバスよりも快適ですから、お客さんは納得すると思うのですが。
JR北海道の特急列車が運休になって大変だとニュースでは言ってますが、それは内地から見てのことであって、北海道だったら千歳から釧路や稚内へ航空会社は来週あたりからこの時とばかり臨時便を出すでしょうし、バス会社だって高速バスを増便するはずです。
ってことは、結局、輸送サービスというだけでは、勝負にならなくなってきているということですから、観光客ばかりでなく出張や業務のお客様にも、鉄道の旅の良さをPRしていきたいと私は思うわけです。
787の例を見てもお分かりのように、航空会社でも同じことが言えるのですが、一つの形式や一つのメーカーの飛行機や車両ばかりを揃えると、いざ不具合が発生した時に、全面運休になる危険性がありますから、効率化だけを追求することはリスクが多いことなのです。
JR北海道の皆様、頑張ってください。
(いすみ鉄道のキハの車内では最新のJR北海道の車内誌をお持ち帰り自由で搭載しています。)