真岡鉄道 訪問しました。

昨日は茂原法人会のバス旅行で栃木県の真岡鉄道を訪問しました。
この旅行は、私が地域の皆様方へ、「ローカル線を抱える地域の皆さん方が、他のローカル線を抱える地域を見に行きましょう。」と提唱して始めた旅行で今回で4回目。
大井川鉄道、ひたちなか海浜鉄道、わたらせ渓谷鉄道、そして今年は真岡鉄道です。
真岡鉄道はJR水戸線から分岐する約40kmの非電化ローカル線。
旧国鉄真岡線を引き継いだ第3セクター鉄道で、生い立ちはいすみ鉄道と同じです。
沿線には田園風景が広がり、益子焼などの特産品もありますが、第3セクター鉄道としてはSLを走らせていることが全国的に有名です。
真岡鉄道では現在、稼働可能な蒸気機関車が2両とディーゼル機関車が1両あり、蒸気機関車の方は1台をJRに貸し出しして、只見線や飯山線などで年に数回走っていますが、稼働率は低いけど予備機は必要。じゃあ、貸し出してお金を稼いでもらおうというビジネス戦略です。
昨日はシーズンオフの土曜日でしたが、家族連れや幼稚園の遠足などで列車はほぼ満員状態でした。
私たちは、区間乗車ではなくて、下館から茂木までの全区間、SL列車に乗車させていただき、1時間半の旅を楽しませていただきました。(私は車内でお昼寝しました。)
60代70代の方々がメンバーの中心ですが、皆さん昔を思い出されたようで、ご満足いただけたことと思います。


終点の茂木(もてぎ)駅で転車台に乗るC12。すぐそばで見学できるようになっています。


汽笛が鳴るたびに幼稚園のちびっ子たちが歓声をあげます。
でも、歓声を上げるのはちびっ子たちだけではないようで、60年前のちびっ子もホームからカメラの放列です。
皆さん口々に、「昔はさんざん乗ったなあ。」
房総からSLが消えて今年で44年ですから、確かに皆様方が中学生、高校生のころまでは日常的にSLが走っていたわけです。
そうすると、ここにいるちびっ子たちが大人になっても当然覚えているわけですから、故郷に対する愛着もわきますよね。
鉄道は未来を作る子どもたちにも大切な郷土資源なんです。

真岡鉄道の経営幹部の方々からSLの運行にかかる経費についての説明を受けました。
真岡鉄道では年間数千万円の自治体からの補助でSLを運行していますが、それは、地域輸送としての運行ではなく、観光客に来ていただくため、全国へ対する真岡鉄道と沿線地域への広告として、そして、地域の人たちが「SLが走る里」として故郷への愛着を持ってもらうためなど、ローカル線を利用したさまざまな戦略の一環としての補助金ということで、住民も行政も納得されているとのことでした。
参加した皆様方からもいつになく活発な質疑応答で、皆さんSLが走る町への憧れを感じました。
ご対応いただきました真岡鉄道の黒川様、竹村様、天満屋様、ありがとうございました。

真岡駅構内に新しくできたSLキューロク館(右)
向こうに見えるのは真岡駅
大多喜駅構内に比べるとはるかに広い敷地でうらやましいですね。
大多喜にこれだけの敷地があったら、何ができるかなあ。

キューロク館に保存されている9600形蒸気機関車の前で記念写真。
皆様、お疲れさまでした。