将来はどこかの田舎でのんびりと暮らしたい。
そんなことを考えていらっしゃる方も多いと思います。
そこで、田舎暮らし、田舎への移住を希望している皆様へ私から一言アドバイス。
「早くした方が良いですよ。」
それは、田舎暮らしは体力が必要だからです。
少し前までの日本では、そうですね、団塊の世代の人たちが50になるかならないかの頃は、「定年になったら第2の人生をどこかでのんびり過ごしたい。」と考える人が多くいました。
その更に少し前は、海外移住なんてことも言われていました。
でも、よく考えて見ると、海外とか田舎は老人ホームではありません。
田舎にとってみても、若者を都会へ輸出してしまい、ただでさえ年寄りが多いのに、さらに都会から年寄りを輸入する必要はありませんし、行政的にみても医療費ばかりかさんで大変でしょう。
それよりも、まだまだ気力も体力も充実している年齢の時に田舎へ移住して、その気力と体力を使って、よそ者として田舎に貢献するのです。
日本全国を見ても、元気な田舎はUターン組とIターン組が現役世代として活躍しているところがほとんど。
地元出身の人間は、いろいろと過去の経緯やしがらみがあって、思うように動けないし、だいたいさびれた田舎というのは、ずっとそこに住んできた人たちが引き起こした結果であるわけですから、よそ者の力を借りないときっかけがつかめなくなっているわけです。
だから、田舎暮らしをしたい人は、おじいさんやおばあさんになってからではなく、今すぐに、できるだけ早く行動を開始した方が良いのです。
私が前職時代に大変お世話になった方にHISの創業者の澤田秀雄さんという方がいらっしゃいます。
澤田さんの著書に「ハワイへ行こうと思はない人はハワイへは行けない。」というタイトルの本がありますが、このタイトルは一つの真理だと思います。
ハワイはご存じのように良いところです。
誰でも行ってみたいと思いますよね。
でも「行ってみたい」ではなくて「行こう」と思わなければ行けないのです。
人は意外と希望を漠然と考えているものです。
何となく、いつかはやってみたいとか、できれば行ってみたいとか。
でも、漠然としていては希望とは言えないのです。
「夢に日付を入れろ!」
ワタミの社長の渡邊美樹さんはこのようにおっしゃっています。
それは漠然とした夢や希望を実現可能な現実としてはっきりと認識することだと思います。
それができる人が、夢をかなえることができる人であって、漠然としたままでは、あっという間に時間だけが過ぎていくだけで、気づいた時には動けなくなっていると思います。
だから、将来、田舎暮らしをしたいと思う人は、遅くても50代の前半ぐらいまでには田舎に来て生活を始めることです。
そうすれば70代前半まで20年近く田舎で暮らすことができますし、そのぐらい田舎にいれば、田舎暮らしもすっかり定着するでしょうし、満足感もあるでしょう。
そして、いよいよ体がきつくなったら、車に乗らなくても生活できる都市部に戻ってのんびりと暮らせばよいのです。
田舎暮らしの20年で、そのぐらいの人脈もできているでしょうからね。
先日、上総中野駅でいすみ鉄道のキハ52と小湊鉄道のキハ200が出会うシーンを再現するイベントを行いました。
いすみ鉄道の9Dと折り返しの12Dはどちらの列車も大多喜駅で7~9分間停車します。
この停車時間を利用して定期運用のいすみ200とキハ52を車両交換するわけですが、小湊鉄道の列車と接続する列車では9Dと12Dだけが可能となるのです。
山の中の上総中野駅に朝早い時間帯にもかかわらず、たくさんの皆さまがおいでいただきました。
「もう少し昼間の時間帯だったら行かれるのに!」
そういうご意見もあると思いますが、私が言いたいことは、「来る人は何時でも来る。来ない人は何時でも来ない。」ということ。
結局、漠然とした希望や夢を、どのように現実化することができるかが、その希望や夢がかなうかかなわないかの分岐点だと思います。
私の思考回路では、まず、「やるかやらないか。」「行くか行かないか。」「買うか買わないか。」をはっきりさせます。
「行く」と決めたらあとは方法論です。
バスでいこうか、車で行こうか、電車か、飛行機か。
それを選べばいいわけです。
その時点では、「行かない。」は選択肢からは消えています。
これが前進するということです。
「買う」と決めたらあとは方法論です。
甲種で運ぼうか陸送にしようか。
2両のうちのどちらを選ぼうか。
色は後からでも塗り替えられるから、車体状態の良い方を選ぶ、とか。
そうしてキハ52がいすみ鉄道で走っているわけです。
わかりやすいでしょう。
一度決めたら、次のステップは方法論です。
やるか、やらないかだけなのです。
田舎暮らしを漠然と考えていらっしゃるみなさん。
今度、田舎暮らし説明会でも開きましょうか?
大多喜もいすみ市も、距離的には皆様が考えているほど田舎ではありません。
でも、距離は近くても、風景的には十分に田舎です。
だから、いすみ鉄道沿線には価値があり、可能性があるのです。
来年、圏央道が延伸すれば、羽田空港から大多喜までは車で45分程度の距離になるのです。
そこにワイルドな風景がたくさん残っているから、価値があり、可能性があるのです。
私も50を前に会社を辞めて田舎に飛び込んだ人間ですから、やるんだったら早くやった方が良いと身をもって体験しているのです。
さあて、次は何の車両を買おうかなあ~。(ひとり言です。)
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