大井川鉄道へ行ってきました。

今日は大井川鉄道へ行ってきました。
いすみ鉄道では、今、旅行部門事業の一環として、各地の地方鉄道を訪ねる旅を企画していますが、その第一弾として、地元の皆様を連れて大井川鉄道へのバス旅行が7月に予定されています。
今日は、その打ち合わせで、以前から面識があります大井川鉄道の営業部長さんを訪ねました。
大井川鉄道は昭和50年代前半から蒸気機関車の運行をはじめ、すでに30年以上、蒸気機関車を走らせていますが、機関車の数も現在4両を数えるまでに発展し、観光列車が経営を支える大きな柱になっています。
蒸気機関車ばかりでなく、客車の方も年代物ぞろいで、昭和20年代に作られた車両が、今でも現役で運転されていて、実際に乗ることができるのが、とても素晴らしいところです。
映画やドラマのシーンで、昭和の鉄道シーンのロケは、ほとんど大井川鉄道で行われているのを見ても、鉄道があれば、いろいろなことができるのだということがお分かりいただけると思います。
一番最近のドラマでは、ゲゲゲの女房で、結婚して夫婦で上京してくる夜汽車の車内シーンが、大井川鉄道での撮影と言えば、皆様もご記憶に新しいと思います。
いすみ鉄道も、観光鉄道として房総半島の観光拠点の一つとなることで、回遊型観光を推奨できるようになり、宿泊を伴う観光などへの波及効果も期待できると、私は考えていますが、そのためには、新しい車両ではなく、こう言った古い車両を走らせることが、一番安価に観光客を呼ぶことができるツールになると思います。
地方の私鉄は、どこも、JRや大手私鉄からの払い下げ車両を導入して、上手に使っていますので、いすみ鉄度も、大井川鉄道を見習って、お金をかけなくても、いらしていただいたお客様に喜んでいただける鉄道にしていきたいと考えています。
ただし、そのためには2つの大きな問題をクリアする必要があります。
1:中古の車両はなかなか出物がない。
自動車ではありませんので、中古の鉄道車両は、こちらが必要としているときに、ちょうどうまい具合に売りに出るものではありません。まして、いすみ鉄道が必要としているのはディーゼルカーですから、もともとの数が少なく、お買い得品はなかなか登場しません。
ですから、ちょうど出物があった時に、サッと手を挙げて、購入できるような経営判断ができるようにしておかなければなりません。
でないと、ひたちなか海浜鉄道の吉田社長に先に買われてしまいます。(笑)
2:中古の車両は手がかかる。
新車でも初期故障などで、すんなりと稼働できることは少ないようですが、中古の車両は手がかかります。それに部品の供給の問題があります。
これを解決するためには、車両整備ができる人間を多く配置することと、車両運用効率を緩めに設定すること。
人件費が余計にかかるという話になりますが、1両1億5千万する新車を何両も買うことを考えたら、2ケタ安い中古車両を導入して、整備士を配置する方が、当面出ていく現金が少なくなるわけですから、弱小私鉄は、この方法をとるというのが当たり前だと思います。
まあ、いすみ鉄道に山積する問題を考えると、歴代の経営者がずっと先送りしてきた問題を、どうやら私がクリアしなければならないようですので、官ではなく民として、できるだけお金をかけないで、みんなが喜ぶ方法を考えているわけでございます。
今日は、大井川鉄道で石炭のけむりにまみれ、山にこだまする汽笛を聞いて、いすみ鉄道沿線にも、こうやって汽笛が響いたら素敵だなあ、と思った1日でした。

[:up:]大井川に沿って走るSL列車。窓からさわやかな風を受けてゆっくりと進む。 (東総元-久我原間にて、と言ってみたい!)

[:up:]旧型客車の車内。昔の長距離旅行はこういう列車に何時間も乗って行ったことを思い出させてくれる。

[:up:]下泉駅で下車した団体のお客様。東京から200キロ以上も離れた大井川鉄道でこんなにたくさんのお客様を呼べるのですから、いすみ鉄道だったら・・・
皆さん、鉄道で夢を追いかけましょう。