星の下

数少ない私の友人の一人、Eさん。
彼も私も昭和35年の同じ日に生まれた。
生年月日が同じ二人は、この世の中に自分が存在している時間が同じ。
同じ時を共有してきたという妙な連帯感がある。
あまり多くを語らずともお互いを分かり合える不思議な間がらだ。
私は子供5人。彼は子供4人。
「俺たちは今の少子化の世の中にあって、子育てを通じて社会に貢献する星の下に生まれたのかなあ。」など、成田時代には飲み屋で一杯やりながら、そんな話や女性の話、音楽の話で盛り上がった。
昨年、私がいすみ鉄道に就任すると、すぐに家族を連れて横浜から大多喜に応援に駆け付けてくれた。
日本航空が会社更生法を申請し法的整理に入った。
すごい話だ。
すぐに彼に励ましのメールを送った。
彼は今、これから日本航空を再建させるために本社で重要なポジションに就いている。
これから立ち向かわなければならない壁を考えると、気が遠くなるような仕事量が待っているはずだ。
日本航空とは規模が全く違うけど私もいすみ鉄道を何とか再建させる使命で奮闘している。
どうやら二人ともそういう星の下に生まれたのだろう。
「忘己利他」
この世に生を受けた目的を発見できた(と思う)我々二人は幸せ者だと思う。
どんなに大変でも、(悲壮感を漂わせることなく) 嬉々としてこの道を行くしかないのだ。