4月1日的大鐵ブルトレ計画

今日から4月。
新年度が始まりましたね。
新社会人の皆様、新入生の皆様、そしてすべての新しい生活をはじめられた皆様方へ、「おめでとうございます。」

皆様方に素晴らしい未来がありますことを祈念しています。

ていうか、素晴らしい未来は自分で作っていくというのが私の考え方でありまして、口を開けて待っていても誰もおいしい思いをさせてくれるわけではありませんから、人生は大きな夢を持って、その夢に向かって進んでいくしかないのであります。

というのが私の生き方でありまして、大きな夢を持つということは大切なのだと、私は20代のころからそう思っているのであります。

そこで、今夜は私の夢をお話ししましょうかね。
今の私の夢はこれですよ。

大井川鐵道では「さくら」や「富士」が走ってますが、今回お目見えした電気機関車はこの図で言うと一番左の部分ですね。
この形の機関車は客車3両を引くのがやっとですから、両端に電気機関車を配置するとして、いいとこ5両編成でしょうか。

となると、普通車の座席車2両、調理設備が付いた食堂車に寝台客車が2両ぐらいになるでしょう。

普通座席車はいわゆる昭和の長距離列車のように、駅弁を食べながらの旅を楽しむ車両。

食堂車は調理設備が付いていますから、ご予約いただいたお客様へ温かいお料理をお出しできるサービス提供になります。

その後ろに従えるのは寝台車2両。
国鉄時代の寝台車の設計思想は、夜は寝台、昼間は座席車として使用できるというものでした。
その理由は列車が長距離を走るため、始発駅を夜出発しても翌朝には終着駅に着かず、日中もずっと走り続けたり、あるいは始発駅を夜になる前の昼間に出発して、しばらく走ってから夜になるなどという列車が多くありましたから、ホテルのような単なる夜を寝て過ごすための部屋ではなかったのです。

ということは、現代風に考えると、昼間は家族やグループで個室感覚で利用して、夜になったら寝台として利用することができるのですから、1両で日中と夜と2組のお客様をお迎えできるという、実に効率の良い列車なのであります。

大井川鐵道は皆様ご存じの通り、系列に川根温泉ホテルがあります。
この川根温泉ホテルは、実は稼働率が大変高く、なかなかお部屋のご予約ができないのです。
だからと言って、簡単に増築とか別棟を建てるなどということはできません。
でも、こういう列車があれば、フロントでチェックインしてご飯を食べて、お風呂に入って、そのまま駅へ直行すれば寝台車が待っているのですから、ホテルで言えばアネックスとでも言いましょうか。建設しなくても10部屋分ぐらいのお客様にお泊りいただけることができるのであります。

で、朝まで列車の中でお過ごしいただいて、朝になったら食堂車で朝食をお召し上がりいただいてチェックアウト。

列車は車両基地で清掃整備を行って、10時ぐらいから今度はランチやスイーツ、あるいは昼呑み列車として走るのであります。

どこを走るかって?

もちろん金谷と千頭の間を昼間も夜も行ったり来たり。

こういう列車の需要があるということは、食堂車「オハシ」でも、夜行列車でも実証済みですからね。

このやり方で行くと、価格構成にもよりますが1日に300万円ほど稼げます。
週に3回運転するとして、土休日は一般のお客様、平日は貸切運行で週に900万円。
年間で4億円の売り上げになります。

車両の導入に5億円ほど設備投資がかかると思いますが、年間4億円の売り上げが上がるとすれば、サービスの経費を考えても投資効果は抜群じゃないでしょうかね。

これが大井川鐵道のブルートレイン計画なのであります。

大手の鉄道会社が夜行列車を復活させる傾向にありますが、う~ん、どうなんでしょうかね。
わたくし的に考えると、大手の鉄道会社の夜行列車には最大の欠点があるのです。

それは何かというと、「目的地へ行く」ということです。

夜行列車だけじゃなくて、レストラン列車もそうなんですが、鉄道会社の人たちは皆さんまじめな人が多いですから、交通機関としての使命をまず第一に考える。
では、その使命は何かというと、「目的地へ行く」ということです。

では、本当にお客様はそれを求めているのかというと、実はそうでもないのです。

例えばおいしいお食事をしたいと思ってレストランに入る。
そのレストランの席に座るときれいな景色が次から次へ見える。
その景色を眺めながら、「ああ、おいしかった。ごちそうさまでした。」でいいですよね。

でも、東京駅でレストランに入ったら、ご飯を食べ終わったら名古屋だったなんてことになったら大変でしょう。
せいぜい山手線のように、東京駅でレストランに入って、おいしい食事を食べて「ごちそうさま」したら、東京駅じゃなければ困るんですよ。

つまり、これが発想の転換というやつですから。

ホテルのお部屋も同じですよ。
新宿でホテルにチェックインしたら、目が覚めたら松本だった、なんて必要はないのです。
逆に言ったら、松本に用事がある人じゃなければ泊まることができない新宿のホテルがあったとしたら、不便だと思いませんか。

鉄道会社のレストランもホテルもこれと同じで、おいしいお料理を食べて、あるいは揺れる列車の中で夢を見て、目が覚めたら乗ったところと同じ場所に居なければ困るじゃないですか。

これが私の頭の中身です。

だから、私はJRが山手線で寝台列車をやらない限り、大井川鐵道にはビジネスチャンスがあると考えるわけで、そのビジネスチャンスが5億円程度の投資でできるのであれば、皆様方に夢をお届けするのはそれほど高いハードルではないと考えるのであります。

ということで、本日は4月1日。
新年度のスタートは皆さんでいい夢を見ながら

出発進行!

まもなく65歳ですが、何か?

ていうか、今朝のNHKおはよう日本ご覧になられましたか?
いきなり4月1日ネタかと思ったのは私だけじゃなかったと思います。

▼ご覧になっていない方は、消えないうちにお早めにどうぞ。
大井川鉄道 “再生請負人”のもと 次の時代へ|おはBiz|おはよう日本|NHK