今日は安全講義

昨日のブログ、「あなたは指定席派? それとも自由席派?」にはFacebookでたくさんのコメントをいただきましてありがとうございました。

やはり分析するとある程度年齢が行ってらっしゃる方や女性の方は指定席が多いようですね。
若い方は自由席が多そうで、それも「安い」という理由ではなくて、いろいろと融通が利くからでしょうか。

ただ、隣にどんな人が来るかわからないというのは指定席も自由席も同じ。私は若い女性が隣りに来られるのは好みません。
なぜなら「ヘンなオヤジ」と思われるのがイヤなものですから、できるだけ若い女性が隣りに来ないように願って、いつもトレインデスクなど、お仕事ができる指定席を選んでいますが、コメントをいただいた方の中には、女性が隣りに来ることを心待ちにしていらっしゃる方もいましたので、まぁ、それも旅の楽しみといえば楽しみかもしれませんね。

いつだったか、新幹線ではありませんが、国内線の飛行機のちょっと良い座席だったんですけど、隣に蝶野なんとかというでかいプロレスラーが来た時には驚きましたね。
かなりの圧迫感を覚えましたが、小柄な女性だとちょっと体格の良い男性が隣りに来ただけで圧迫感を感じることになるでしょうから、お気の毒に思います。

最近おもしろいなと思ったのは「はくたか」の車内で、皆さんA席とC席に座っていてB席が空いている光景をよく見ると思いますが、飯山から外人のグループが乗って来て、たぶん直前に指定席を取ったんでしょうね。B・B・B・Bと縦に並んで座ってるんです。
オーストラリア人だと思いますが、5~6人がB席にタテに並んで座っているのはちょっと面白いシーンでした。

このところ私はスマホで指定券を予約しますから、直前の変更も全然抵抗なくスムーズにできますし、いちいち切符がどこへ行ったかという心配をする必要もないので、私はネットで予約したチケットレスの指定席券というのが一般的となっています。

さて、本日は大井川鐵道の社員を集めて安全講義を行いました。

大鐵社員は鉄道のプロですから安全意識は皆高いものを持っています。ただ、私が就任して以来感じていたことは、小さな鉄道会社は他社との交流がほとんどありません。
第3セクター鉄道はJR出身の方が居ますから、社内にはJRと同程度の安全意識、安全に対する備えや心構えができていますが、小さな会社で生え抜きの人たちが多い職場では、そういう外からの情報がなかなか入ってこないのではないか。そんな中で果たして合理的な形で安全への取り組みができているのかどうか。

そういうことを感じていましたので、春の多客期を迎える前の今の時期に、職場の社員ができるだけ多く参加できるような形で社長が安全についてどう考えているかをお話しさせていただきました。

私は会社をなんとか上昇させなければならない使命があります。

前職も前々職の時もそうでしたが、そういう使命がある社長というのは皆さん営業第一主義と思っていらっしゃる。

つまり、儲かることなら何でもやる。
逆に言えば、儲からないことはやらない。
その儲からないことの最たるものは安全対策だから、あの社長は安全に対して手を抜く可能性がある。

そう思われていると私は感じています。

でも、私は航空業界と鉄道業界を合わせてかれこれ40年近く安全に直結する仕事をしてきています。

国交省の方によく話をさせていただくのですが、縦割り行政の中で鉄道関係の方は鉄道しか知りません。航空行政でどのような安全対策が取られているのかご存じの鉄道担当の方は非常に少ないのです。

では、飛行機と鉄道と、どちらが安全対策に厳しいと思いますか?

答えは飛行機です。

なぜなら航空の安全というのは飛行機がぶつかったり墜落したりしないようにすることだけではなくて、セキュリティーがあるからです。
自分たちがどんなに安全に気を付けて飛行機を運航しても、誰か悪い人が飛行機を墜落させようとするかもしれません。
だから、技術的に飛行機を安全に運航することだけでは安全対策としては不十分で片手落ちなんです。

でも、皆さん、新幹線に乗るときに金属探知機を通りますか?
手荷物検査がありますか?

そんなものないでしょう。
これが鉄道の安全性に不備があるということです。

鉄道の安全性というのは、電車がぶつからないように、線路から飛び出さないようにすることが中心で、それ以外のことについての認識が低いんです。

というのが私の安全に対する考えの基本です。

若いころから「お客様は神様です。」どころじゃなくて、「お客というのは何をしでかすかわからない存在だ。」という環境に居ましたから、安全イコール技術の進歩だという鉄道の安全性は完ぺきではないと考えています。

というようなことを社員の皆の前で話をして、社長の考え方を直接伝えるということも大事な仕事だと考えています。

ということで、この安全講義は今日1日だけでは全員に伝わりませんので、明日ももう1日開催します。

安全というのはお題目を唱えるものではありません。
日々実践していくことが大切なのです。