今日はぶら鳥「関山編」

今日は私がご案内するぶらり途中下車の旅の関山編でした。

お天気に恵まれて最高の一日でした。

まずはスイッチバック時代の旧関山駅へ。
ここは何度来ても良いところです。
新井駅の東條駅長さんのご案内です。
というのも、ここは使っていない昔の駅なんですが、線路は生きているんです。
つまり、いつでも使えるようになっているわけで、基本的には立ち入り禁止。
だから駅長さんが列車指令所と連絡を取り合って、列車のない時間帯に指令所の許可をもらって立ち入ることができるのです。

国鉄時代、信越本線のこの区間には二本木、関山と2つのスイッチバック駅がありましたが、関山駅は昭和60年にスイッチバックが廃止されて現在の場所に移転しました。
というのも、列車の性能がよくなって、急こう配の途中にホームを作っても発車できるようになったからです。
それまでたくさん走っていた冬期のスキー臨時列車は妙高高原駅に長時間留置しておくことができないため、関山駅に持ってきて止めておきましたが、そういう需要もなくなったこともスイッチバックの旧駅が廃止された理由かもしれません。
これに対して二本木駅はその後も駅隣りの工場から出る貨物列車の運用があったことからスイッチバックが残されました。
関山の旧駅はまさに強者どもが夢の跡といった感じです。

その後、地元のボランティアの皆様方のご案内で関山神社へ行きました。

関山神社は1300年前に建てられた神社で、妙高山信仰の修業の場でした。
なかなか厳かな空気が漂う場所で、一日居ても良いような空気が流れていました。
関山駅から15分ほどで歩けます。
道も一本道ですので、皆様ぜひ訪ねてみてください。

次に訪ねたのは関山神社のすぐ隣にある宝蔵院というお寺の跡。
もともと日本は神仏習合といって神社とお寺は同じところに多くありました。
この宝蔵院も関山神社といっしょで隣同士のお寺だったようですが、明治に入って神仏分離令が敷かれたのでお寺の方は取り壊しになって、その跡地だけが残っています。
でも、ここは妙高連山が目の前にそびえる場所で、東屋にたたずんでいると素晴らしい借景です。
今日は本当にお天気がよくて最高でした。

さて、次はお目当てのお昼ご飯。
宝蔵院に保管されていた江戸時代中期の献立の中から端午の節句の時に出されたというお料理を再現していただきました。
全部地元のもの。肉も魚もなし。
300年前の皆様はこういうお料理をハレの日に召し上がっていたのでしょう。

そして何よりも素晴らしいのはそのお料理が供される漆器。
地元の民家の蔵の中に眠っていた当時の食器類を持ち寄って、その器に当時のお料理を再現したものを盛り付けるというのは、他ではちょっと味わえないものだと思います。

この地域は歴史ある地域ですから、蔵の中に眠っていた漆器というのはたぶん江戸時代のものでしょう。その漆器で江戸時代のお料理をいただくのですから、これは一言では言い表せないほど感動ものです。

ご参加いただきました皆様方は大絶賛でした。

完全予約制ですから、ご希望の方はどうぞ。
手間も時間もかかるお料理で、予約が入ってから食材を山に採りに行くものですので1人、2人ではお受けできません。
5名様以上、最大10名様まで。
料金は食の解説書付きでコースで6000円ぐらいからになります。
ぐらいからというのは献立によって変わるからです。

もちろんインターネットなどありません。
ご希望の方は「関山宝蔵院で供された食の文化を研究する会」の吉越さんに直接お申し込みください。

電話番号は自分で調べてね。
おいしいものにたどり着くためにはそのぐらいの労力は必要です。
とにかく、あまりたくさんの人に知られると対応できませんからね。


関山宝蔵院で供された食の文化を研究する会の皆様方です。
御馳走様でした。

そう、馳走というのは走り回っていろいろなものを集めるという意味です。
そのぐらい手間がかかっているお料理でした。


こちらは関山駅サロンの皆様方。

旅の楽しみはこうして地元の皆様方と触れ合うことができることだと私は思います。

さて、次に向かったのは八重桜満開の二本木駅です。
ここでは駅舎の中の昔使っていた宿直室へご案内して、今度ロマンスカーミュージアムとコラボで展開する「昭和のプリンアラモード」をいただきました。

それがこちらです。
おわかりになりますでしょうか?
プリントクッキーの図柄が4種類あるのです。

トキ鉄の455急行に小田急のロマンスカーが3種。
SE車、NSE車、LSE車。
違いわかりますか?
凝ってるでしょう。

これが今度、スイーツ列車で提供されるのです。

これはおいしかったです。
ちょっと硬めのプリンに昭和を感じました。

ということで最後は鉄道談義。

お天気に恵まれて最高の一日でした。

ご参加いただきました皆様、おもてなしいただきました皆様、ありがとうございました。

明日は観光急行1~2号に乗ります。
見かけたら声をかけてくださいね。
そうしたら明日のブログに出演していただきます。