今夜は夜行列車を運転中です。
先ほど踏切の音が聞こえたので窓から見てみると、22:50過ぎに高田駅を発車していく列車が見えました。
今回は緊急事態宣言も出ていたことから1両での運転です。
でも、今回も申し込み開始から5分で満席になりましたので、「こんなことだったら2両にすればよかった。」と思います。
だったら2両にすればよいじゃないかと思うのですが、なかなかどうして、このところ調子が悪い車両がいるものですから、無理しないで1両で運転しています。開業の時に揃えた車両がギリギリの台数だったもので、臨時列車を企画すると常に車両のやりくりに困る状況なんですが、もうじき413系が入りますので夏ごろからは413系の夜行列車をやろうと考えています。
なぜ、トキ鉄で夜行列車かという疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますので念のために申し上げておきます。
ふつうの列車と観光列車の違いは、ふつうの列車が目的地へ行くために利用するのに対し、観光列車とは乗ることそのものが目的の列車です。
同じように、ふつうの夜行列車というのは寝ている間に移動して朝になったら目的地に着いているという便利な列車です。
でも、観光列車としての夜行列車は「乗ることそのものが目的」ですから、遠くまで移動する必要などありません。
直江津を夜出発して、一晩走って、朝になったら直江津に戻って来るという夜行列車です。
つまり、移動ではなくて体験を買う列車なのです。
以前にも書きましたが、私が初めて夜行列車を体験したのは今からちょうど49年前の昭和47年3月28日。東京から京都までの急行「銀河2号」の指定席です。
日付まではっきり記憶しているぐらいですからその時のことは今でも鮮明に覚えています。
JRにとっては夜行列車は手間ばかりかかって面倒くさくてやりたくありませんから皆やめてしまいました。だから、今の若い人たちは夜行列車を経験できないのです。
私はそういう若い人たちに夜行列車を経験してもらうことで、鉄道が将来に続くと考えています。
なぜなら鉄道というのは夢と希望を乗せて走っているからです。
温かな車内の光の中で今夜のお客様は皆さんどんな夢を見るのでしょうか?
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