日本のどこかに 私が乗りたい 汽車がある

今日もいいお天気でした。

えちごトキめき鉄道はD51レールパークも雪月花も観光急行も大盛況でした。

この3つは、幅広い層のお客様にお楽しみいただくことを目指しています。

D51レールパークはちびっ子やファミリーの皆様。
雪月花はどちらかというと40代以上のシニア層の皆様のハレの日に。
国鉄形の観光急行は若い人たちからおじさんまで、幅広い年齢層の皆様方に気楽にお楽しみいただける。
3つの「商品」をご用意して、ふだんなら車で出かけてしまう地元のファミリーの皆様方や、新潟県には特に用事がない皆様方に、この3つの「商品」をお楽しみいただくことで、鉄道の良さや新潟県の良さを知っていただいて、楽しい思い出を作っていただくのが私たちの仕事です。

そして、スタッフの皆さんも、お客様におもてなしをすることで、安全正確に人々を目的地まで送り届けるのはもちろん、鉄道を身近に感じていただいて、鉄道に楽しい思い出を持っていただくことで、広い意味で地域社会に貢献することを目指しています。
じゃなければ、こんな格好できませんよね。
(頑張ってくれてありがとう)

県境の市振駅にもたくさんの人が降り立ってくれています。
どこでも観光地になる、すなわち、都会の人間の憧れの場所になることができると私は考えてやってきていますが、この方程式は間違っていないようです。

沿線では地元のおじさんが急行列車が走るたびに大歓迎してくれています。
いつもはカラフルなパラソルを振ってくれていますが、今日はこいのぼりを振ってくれていました。

ありがたいことです。
地元の人と鉄道の乗客との間につながりが生まれる瞬間です。

最近は、なんだか乗りたくなる列車があまりないような気がします。

私の時代は、特急列車は別格でしたが、長距離鈍行は車両は今と比べ物にならないほど粗末でした。
ドアは開けっ放しだし、冷房はないし。
でも、何時間も揺られてみたくなるような列車がたくさん走っていました。
私は時刻表を見ながら、上野から一関まで一日かけて走る列車や、鹿児島まで行く列車の時刻を追いながら、「乗ってみたいなあ。」と思っていましたが、今はあまり乗ってみたくなるような列車が時刻表に見られません。

だったらどうするか?

だったら、そういう列車を走らせればいいと私は思います。

列車の中で地元の食材やお酒を楽しめる列車。
昔ながらの車両に何時間も揺られることができる列車。
目の前で大きな動輪がゆっくりと動く驚きの貨物列車。

そんな列車を走らせれば、日本全国からわざわざ乗りに来てくれるのではないでしょうか。

そう、「日本のどこかに、私が乗りたい、汽車がある」ことってとても大事なことなのです。

明日はこどもの日。
昭和のこどもたちも、平成のこどもたちも、令和のこどもたちも、みんなで鉄道を楽しんでもらいたいと思います。

明日も天気になあれ。

いい日旅立ち 山口百恵