5年前の今日の出来事

最近はFacebookで過去の出来事がポップアップしてきます。

へえ、こんなことがあったんだ。
とか
もう3年も経ったんだ
などと、その度に見入ってしまったりすることがあって、なんとなくAiに遊ばれているような気がしないでもないですが、忘れていたことをふと思い出させてくれるという点では面白いものです。

で、5年前の今日の出来事。
私の友人の伊藤一己さんのFacebookを拝見して、こんなことがあったんだと思い出しました。

これは何かというと、秋田県の由利高原鉄道で実施された「エボルタ乾電池で電車が何キロ走るか、ギネスに挑戦」というイベント。
埼玉県の川越工業高校の生徒さんたちがチャレンジして、見事世界一に輝いたのです。

高校生xエボルタ。乾電池で鉄道走行世界最長距離!
▲ギネスニュース 2015年11月16日号

そして、この世界一のイベントを企画したのが何を隠そう現在えちごトキめき鉄道で営業部長に就任していただいた春田啓郎さん。
当時、由利高原鉄道の社長として采配を振るっていらっしゃった時の一大イベントです。

実は私、当時春田社長からこの話を聞いて、正直申し上げて「そんなことをして何の意味があるのか?」と思ったんです。

こんな車両を走らせるということは、通常の列車を走らせながら行うことはできません。
当然、時刻表に載っている通常の列車は運休となります。
そしてこれまた当然のこととしてバス代行輸送になります。

地域鉄道ですから、つまりは地域の足。
その地域の足としての使命を運休という形で放棄して、こんなイベントをやるっていったいどうなのよ。

そう思ったんです。

でも、実際はどうだっかのかというと、こちらです。

沿線にも駅にも地元の皆さんがこんなにたくさん集まってきて、見守っています。
そして、見事ギネス世界一に認定されたのです。

自分たちの鉄道が、ギネス世界一ですよ。
地域の人たちにとって勲章のようなものです。

田舎はどこも車社会ですから「鉄道に乗ってくれ」と言っても、そう簡単にご乗車いただくことができません。
でも、こういう形であれば身近に感じていただけるし参加していただけるのですから、大きな意味があるということです。

今、直江津にD51がやってきて、地域の皆様方に見ていただこうと考えていますが、つまりはもっと鉄道を身近に感じていただいて、参加していただくことで、新しい世界が開けていくのだと私は考えます。

それにしても、この企画を実現するためには数々の障害があったことは容易に想像できますが、それをクリアしてやってしまったのが春田さんで、その春田さんが今、トキ鉄の営業部長に就任したのですから、これからが楽しみだと思いませんか?

秋田の山の中でできたのですから上越でできないことはありません。
できない理由を並べている皆様にはそろそろご退場願いましょうか。

ということで、皆様、トキ鉄の営業作戦にどうぞご期待ください。

本文中の写真は秋田県大仙市の伊藤一己さんのFacebookページからお借りいたしました。
伊藤さん、ご快諾いただきましてありがとうございました。