隠れトランプ派 vs 隠れバイデン派

アメリカ大統領選がいよいよ迫ってきましたね。

わずかにバイデン氏が有利だと伝えられていますが、アメリカの大統領選は単純な多数決ではなくて、選挙人を選ぶというシステムのようですから、前回のクリントン氏も200万票も多く得票していながらトランプ氏が大統領になったという面白い制度です。

だから、支持が拮抗している決選州で最後まで勝敗の結果がわからないということで、皆さん気が抜けないご様子です。

トランプさんは倫理的なことなどどうでもよく、ヒスパニックを批判したり、メキシコを批判したり、中国を批判したり、あるいはあからさまに白人を優遇するような態度をとってみたり。
アメリカの白人層の中には、今も黒人や有色人種に対する偏見を持っている人たちがある程度の割合で存在していて、でも、こういう世の中ですから普段は「皆さん平等ですよ」という顔をしている。
だから、トランプさんがヒスパニックや黒人や移民を攻撃するのを「大統領としてああいういい方は良くないねえ。」と言っている人の中にも、心の中では「よく言ってくれた!」と思っている人たちが少なからずいて、そういう人たちが、バイデン派に属しているように見せかけて、実は隠れトランプ派として、投票当日にはトランプさんに投票する人たちが少なからずいるはずだ。

だから、選挙前には僅差でバイデン氏が優位に立っていたとしても、トランプ氏が勝つでしょう。

そういう報道が流れていました。

「いました」と過去形で言うのは、最近ではトランプさんを支持すると見せかけていて、実はバイデンさんに投票する「隠れバイデン派」が相当数いるのではないかと言われるようになってきているからで、というのも、トランプさんを支持する人たちは攻撃的な人たちが多く、特に決選州と言われるところではバイデンさんの選挙活動の妨害を行ったり、バイデン派を脅迫したり、嫌がらせをしたりといろいろやっているので、自分の身を守るために自分はバイデン派であっても当然のように「トランプ氏を支持していますよ。」と言わざるを得ない「隠れバイデン派」というのがかなりの数存在するようだというのがわかってきているからです。

日本人は基本的に政治と宗教に関しては話題にしないという国民ですが、それはこの狭い島国の日本国内だけで通用する考え方で、香港を見ればわかるように、一歩外に出たらどこの国でも国民が日常的に政治や宗教に関して自分の考えを述べるというのが民主主義であり自由主義国家でありますから、日本人よりも人一倍愛国心が強いことを表に出すアメリカ人は、当然ふだんから白熱した議論を交わしていて、それが大統領選挙ともなれば相当な盛り上がりを見せるわけで、その上今回はトランプ氏が人種差別や民族差別など、アメリカ社会でタブーとされてきたことを平気で口に出しているので、表面上は知らん顔をしているけど内心それを痛快に感じている「隠れトランプ派」と、トランプ支持者から攻撃されることを恐れるために、実は私もトランプさんを支持していますという「隠れバイデン派」とが実質的な決定権を握っているようで、ふたを開けてみるまでどちらが勝つかはわからないというのが実際のところでしょう。

でも、私は思うのですが、コロナの感染者数がアメリカは1日10万人ですよ。
死者はすでに22万人。
日本は新規感染者数が1日数百人。
累計感染者数がアメリカの1日分の10万人。
お亡くなりになられた方は1700人台です。

日本人の人口は1億2000万人。
アメリカ人の人口は3億2000万人。

国民の生命や財産を守るのがリーダーの務めだとしたら、どうなんでしょうかね。

この数を考えたら、まともな神経の人間であれば、今、国として何をやらなければならないかはわかりそうなものだと思いますが、アメリカの場合は国民皆保険制度ではありませんから、コロナで命を落とす人たちは低所得者層ばかり。だから、関係ないというのでしょうか。

ヨーロッパでも感染拡大しているようですが、大統領選の結果如何ではアメリカ国内も際限なく広がりそうで恐ろしさを感じます。

日本は本当にありがたい国だなあと思うのは私だけでしょうか。

ネアンデルタール人の子孫ではないようですからね。

あ~、日本人に生まれてよかったなあ。

昨日のD51到着の様子をカラーで載せていただいた地元紙です。

ありがとうございます。

コロナの一日も早い収束と治療中の皆様の回復を願っております。