くま川鉄道　復旧記念切符　発売状況

7月初旬に南九州を襲った集中豪雨で鉄橋が流されてしまい、全区間で列車が走れなくなっているくま川鉄道を支援しようと制作した「復旧記念切符」が今月初めから販売を開始しています。

この切符は、現在列車が走ることができないために切符を売れないくま川鉄道さんに代って、えちごトキめき鉄道がグッズ扱いで販売し、その売り上げ金から経費を引いた分をくま川鉄道さんにお届けするという企画で、現在のところ、えちごトキめき鉄道以外では以下の鉄道会社さんや団体の皆様が主旨に同意してくれまして取り扱ってくれています。

道南いさりび鉄道
りくべつ鉄道（旧ちほく高原鉄道）
三陸鉄道
井原鉄道
南阿蘇鉄道様
錦川鉄道
銚子電鉄
長良川鉄道
肥薩おれんじ鉄道
愛知環状鉄道
鹿島臨海鉄道
国吉駅観光案内所いすみ鉄道応援団
IGRいわて銀河鉄道
天竜浜名湖鉄道
明知鉄道
真岡鉄道
樽見鉄道
あいの風とやま鉄道
ＪＲ貨物吹田機関区有志一同様
北近畿鉄道ビジネス

枚数限定ではありませんので、今後もできる限り継続して行きたいと考えておりますので、皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。

ちなみに被災からひと月が経過しましたが、この間に水没したディーゼルカーの損傷が比較的軽微で、復旧できそうなことが判明しました。また、国も復旧の支援をしていただけることが決まったようです。

くま川鉄道のような小さな会社は、専門の技術者がいないため、一時はどうなるかと思いましたが、水没したディーゼルカーは他の第3セクターの会社の技術者の方が助っ人に来てくれて、いろいろ見てくれて「何とか行けそうだ」と判明したもので、時間との戦いという面もあったようですが、素晴らしい活動をしていただいたと感謝しています。

また、上記の販売協力鉄道会社の中で、肥薩おれんじ鉄道さんは同時期に大きな被害を受けたにもかかわらず、ご協力いただいておりますし、南阿蘇鉄道さんも熊本地震からの復興途上で、まだ全線運転再開に至っていない状況の中、ご協力いただくものです。

銚子電鉄さんもそうですが、自分のところが大変なのに、こうして支援の呼びかけに対応していただく姿を見るにつけ、吹けば飛ぶような弱小鉄道会社も、皆さん心は一つで、同じ方向に向いているということが今回のことでよくわかりました。

田舎の鉄道は空気を運んでいるなどと悪口を言われますが、たとえ列車に誰も乗っていなかったとしても、田舎の鉄道は夢と希望を乗せているんです。

これが新幹線や大都市の儲かっている鉄道とは違うところ。

そして、今の日本に必要なのは、「夢と希望」なのであり、今の日本でその夢と希望を持てるのがローカル鉄道なのだと、私は確信しています。