今日は貨物の見学です。

今日は貨物の見学をさせていただきました。

訪れたのは黒井駅。

私は物流に昔から興味がありまして、貨物列車はその物流の代表選手ですから、今日はお隣の黒井駅に貨物の見学をさせてもらいにお伺いしました。

皆様も御存じのようにこういうコンテナをコキと呼ばれる台枠だけの貨車に搭載するのですが、私が興味あるのはそのバランス。コキには1両に5個のコンテナを搭載できるようになっていますが、それはこのサイズのコンテナの場合で、コンテナ2個分やコンテナ3個分の大きさのものもありますから、そうなると搭載の位置が問題になると思います。また、1両のコキに5個のコンテナを搭載する場合には問題ないとして、コンテナが4個だったり3個だったり、あるいは1個だったりするとどのポジションに搭載するのか。あるいはどうやってバランスを取るのか。
実に興味があったのです。

というのも、私は30代の頃、飛行機のロードコントロールという仕事をしていて、毎日毎日、来る日も来る日も、コンテナをどの位置に搭載するのが一番バランス上効果的なのかというのを考えていたからです。

私が働いていた当時はB747ジャンボジェットが主流でしたが、B747は客室の下の貨物室にコンテナ14台、パレット6台が搭載可能です。
お客様からお預かりしたカバンはコンテナに搭載するのですが、貨物によってはコンテナに入れたり平積みのパレットに搭載します。その時の貨物の種類によってコンテナに搭載するほうが良いのか、それともパレットのほうが良いのか、毎日異なります。
コンテナに搭載する貨物が多く、平積みのパレットの荷物が少ない時は、パレットを3台、あるいは4台にして、その分コンテナを多くします。
1機のジャンボジェットにパレット6台であればコンテナは14台ですが、パレットが4台であればコンテナは20台搭載できます。
ところが、コンテナとパレットでは大きさが違いますから、飛行機に搭載した時にロックと呼ばれる留め金の位置が異なります。パレット6台の時は前方貨物室に2台、後方貨物室に4台搭載しますが、パレット4台の時は前方貨物室に2台、後方に2台。あるいは、後方貨物室に4台集めて搭載するのか、その時の貨物の種類や重さによって計算して指示を出します。

そんな仕事を毎日やっていたので、貨物列車ではコキにどういう配分でコンテナを搭載するのかがとても興味があったのです。

上の写真の3枚目がそのロックの写真。
通常のコンテナを1とすると、2つ分の大きさや3つ分の大きさのコンテナがあって、搭載位置によってこのロックを使い分けているそうです。

こんなところに興味を抱くのは普通の人ではありませんね。(笑)

これが通常サイズのコンテナで、実に見事に、1台わずか1分程度の時間でサッサと搭載されていきます。

大きなコンテはどうするかというと、こんな吊り下げ方のリフトを持ってきて、やいゃ!と持ち上げて、これもまたいとも簡単にコキに積まれていきました。

見ていて惚れ惚れとするような、実に見事な職人技。

日本の物流はこうやって支えられているんですね。

JR貨物の本望黒井駅長様、本日はお忙しい中御対応くださいましてありがとうございました。

物流業界では10月から12月の3か月間で1年の半分の荷物が集中すると言われています。

皆さんも貨物列車を見たら、こうやって支えていらっしゃる方々がいることをぜひ思い出してくださいね。