ミサイル対処訓練

北朝鮮がいつミサイルを発射するかわからない状況だということで、このところ各地で訓練が行われているというニュースをやっていました。

自治体が地域住民に避難を呼びかける本格的なもので、聞けば北朝鮮が本当にミサイルを発射したら、日本に着弾するまでに8分しかかからない。でも、自衛隊のシステムがキャッチするまでに4分かかるから、警報が鳴ったらわずか2~3分でミサイルが着弾するわけで、だとしたら間に合うのだろうか、と疑問に思います。

もう一つの疑問といえば、日本海側とかの町で避難訓練をやっているようですが、沖合の戦艦から発射されるわけじゃなくて、ミサイルは宇宙からやってくるわけですから、太平洋側だって当然対象になるだろうし、東京のど真ん中だってヤバいと言えばヤバい。

それもわずか2~3分で着弾するんだから、東京のど真ん中ほど避難訓練しておかないとと思うわけで、でも、そんな訓練を数回やった程度では、実際の時には人々はパニックになって右往左往して、そのうち着弾、ということになるのが現実なのでしょう。

 

では、私がなぜこんなことを考えたかというと、実は今から30年ぐらい前まで、そう、私がかの大韓航空に入社したころまでは、韓国では月に一度「民防の日」というのがあって、ある時突然サイレンが鳴り始めると、民衆は皆地下道や建物の中に避難して一歩も動いてはならない。「俺、急いでるんだけど。」とか言ったってそんなことは全く関係なく、きちんと民防訓練に参加しないと、おまわりさんに捕まって、こっぴどい目に合う。私の先輩などは、夜出歩いてはいけない時に、出歩いていたために、おまわりさんに捕まって交番に連れて行かれて、バリカンで頭を丸刈りにされた経験を持つ人もいましたから、つまりは、韓国という国はそういうところだったのです。

だから、国民は毎月この民防訓練をやっていて、いつ北朝鮮が攻めてきても大丈夫なように心構えだけはできていたのです。

 

実は、韓国という国は、今でも北朝鮮と戦争をやっている国で、単に「休戦中」というだけの状態なのです。

韓流にあこがれたり、LCCに乗ってグルメツアーに皆で出かけていますが、実は、根本では30年前と何も変わっていないのです。

今でも、たぶん、民防訓練はあるのでしょうけど、昔ほどピリピリしていないようですが、日本も、対北朝鮮という点では今の状況は韓国と変わりないわけで、いつ何時サイレンが鳴っても良いように心構えをしておかなければならないのですが、実際に訓練をやっているのは田舎の町だというのですから、私はちょっと不安になるのです。

 

なぜなら、私が経験した韓国の民防は、あくまでもソウルや釜山などの大都市が狙われるという前提だったからで、ソウルの町中の交通が止まって、人々が地下道に避難するなんてことをやってたのですからね。

 

でも、日本人は、特に大都市の人たちは、ミサイルは飛んでくる前提じゃないけれど、いつ大地震が来ても対処できる準備はここ数年で、心構えも含めてずいぶん進歩しましたから、意外に適応力があるかもしれませんね。

ミサイルは数分で着弾するかもしれませんが、大地震は緊急地震速報が出てから数秒ですからね。

 

いずれにしても物騒な世の中になりました。

 

て言うか、私から見たら、昔から物騒な世の中なんですが、日本人はそういうことを考えてこなかっただけということですから、やっぱりきちんと考えましょうね。

 

「戦争反対!」 「平和主義!」と唱えているだけで、日本の平和が維持できる時代ではないということが、よく見え始めたのですから。