3人の市長さん。

 昨日は、岐阜県穂積市にある朝日大学の公開講座にお邪魔しました。
テーマは地方再生「地域の潜在力を引き出す」。
地元のホールには800名もの受講者(お客様)がいらっしゃいました。


皆様とても熱心だと思いましたが、実は岐阜県は国鉄から転換した第3セクター鉄道が3つ(樽見鉄道、長良川鉄道、明知鉄道)あって、その他に近鉄から分社化した養老鉄道という路線がありますので、とてもローカル線が身近なんですね。
だから、いすみ鉄道の事例を見て、多少お金がかかっても、自治体がしっかりとローカル線を支えていくことで、地域が維持できると考えているようです。
私は、「ローカル線を廃止した地域は必ず廃れる。これは国鉄時代からの歴史が証明している。」というのを持論にしていますが、たいていの地域は、ローカル線を廃止にしようかどうしようかと考えている時点では、ローカル線を廃止にしたらどうなるかわからない。なぜなら、ローカル線を廃止にしたことがないからで、実際に廃止してみて初めて気付くのですが、その時はもう遅いのです。
ところが岐阜県は名鉄の岐阜市内線や谷汲線、揖斐線など、「こんなものは要らない」と立て続けに廃止にしてしまった経験があって、10数年経った今、とても後悔しています。
ローカル線がなくなったら地域がどうなるかということを身を持って経験して、だからこそ、第3セクターを大切にして、何とか守って行こうと考えているのです。
その、何とか守って行こうと考えていらっしゃる3人の市長さんとご挨拶させていただきました。

▲後列右から各務原市長 浅野健司さん。瑞穂市長 棚橋敏明さん。美濃加茂市長 藤井浩人さんです。
後列左、藤井市長さんのお隣は朝日大学の経営学部長 岩崎先生、前列私の隣は朝日大学学長の大友先生、前列左は私と同じように地方で活躍する代表として招かれました岩手県紫波(しわ)郡紫波町のオーガルプラザ社長、岡崎正信さんです。
お会いして驚いたのが美濃加茂市の藤井市長さん。年齢は31歳で、28歳の時に全国最年少で市長になられた方です。
長良川鉄道の始発駅、美濃太田駅のある自治体の市長さんで、奥へ入っていく長良川鉄道を何とか頑張って存続させたいと一生懸命頑張っている方です。
どのぐらい一生懸命頑張っていらっしゃるかというと、先日私のブログで、長良川鉄道さんが台湾国鉄の内湾線と姉妹鉄道提携しましたとお話しさせていただきましたが、その調印式に出席されている姿が、私のブログに掲載した写真に写っていらっしゃいます。
「来週社長さんにお会いすると伝えたら、周局長さんが、よろしくとおっしゃってましたよ。」とご伝言までいただきました。
各務原の浅野市長さんは43歳。
そういう方々が地域をけん引されていらっしゃるんですね。驚きました。
いやいや、いろいろ勉強させていただきました。


岩手県のオーガルプラザの岡崎社長さんの講演です。
地域を元気にするためにはロマンスグレーの方々が、若い人たちに好きなようにさせなければダメ。
いつまでも自分たちが中心ではだめなんですね。
そして、ロマンスグレー世代から任された若い人たちは何をやるかというと、ワインと、コーヒーと、自転車と、オーガニックだそうです。
ワインを語る、お酒にこだわる地域は豊かな文化が育つ。
コーヒーにこだわるところには、おしゃれな人たちが集まる。
高級自転車(ママチャリじゃないですよ)に乗った人たちが集まるような所、
そして、オーガニックというのは食にこだわる、食材にこだわる地域になるということ。
つまり、この4つをやれば、おしゃれな地域になって、人が集まって必ず儲かるようになる。
大切なのは、地域全体でお金を稼ぐ仕組みをどうやって作るか、だそうです。
いやいや、本当に勉強になりました。
そして楽しかったですね。
観光とか、移住とか、楽しそうな所じゃないと、そしてオシャレなところじゃないと、行く気しませんからね。
彼ら若いリーダーに期待しても良いと思います。
3人の市長さん、そして朝日大学の皆さん、岡崎社長さん、楽しい時間をありがとうございました。