昔から会社の寿命は30年と言われています。
その理由は、30年もすれば世の中が変わるということで、どうして世の中が変わるかといえば、30年は一世代ですから、人間が入れ替わるということです。
だから、当然だと思っているような常識も30年経てば通じなくなるということで、その当然だと思っている常識の一つが、私たちの世代にとって見たら「幸福駅」なんです。
国鉄末期のローカル線の最大の人気路線は北海道の広尾線で、その広尾線にあった幸福駅と愛国駅を結ぶ「愛国から幸福へ」という「幸福切符」が、おそらく全国で一番よく売れて、日本人なら知らない人はいないだろうというローカル線の駅が「幸福駅」だったのです。
でも、あれから30年以上が経過して、世の中の人間が入れ替わりましたから、おそらく40代以下の人たちは、「幸福駅」と聞いても、すでに駅は廃止されて久しいですから、皆さん知らない人が多いのではないでしょうか?
30年前は日本一有名で、知らない人はいないと言われた幸福駅も、30年経ってみたら、「聞いたことがある。」「北海道でしょ?」という意見が出てくればましな方で、若い人たちの会話には全く出てこない場所になりました。
本日の幸福駅です。
忘れ去られているようですが、それでも、興味のある人たちにとっては今でも聖地のようです。
その証拠が・・・
このようにメッセージがたくさん。
知る人ぞ知る「聖地」になっているようです。
その証拠に、今日も若者たちが訪れていました。
保存されているキハのまえで記念撮影でしょうか。
地元行政も、駐車場やお手洗いを整備して、観光地として立派に機能しているようです。
雪の季節でこれですから、シーズンになったら結構賑わうのではないでしょうか。
昔からある駅前商店のお土産物屋さんも、しっかり営業していました。
こじんまりとした観光地ですが、廃止から30年も経っているのに、ここまで資源として使っているのは驚きです。
今年は国鉄からJRになって30年。
昔から言われる「会社の寿命は30年」を地で行くかのように、JR北海道は今、傾いてしまっています。
世の中の流れについて行かれない。
世の中が変わっても図体がデカい会社はその変化について行かれない。
などなど、いろいろな理由はあるかもしれませんが、やはり、30年経つと、いろいろ出てくるのでしょうね。
そういえば、いすみ鉄道も来年3月で30周年。
同じ法則で言えば、やはりそろそろヤバいかもしれませんね。
でもまあ、本当だったら23年で無くなっていたのが30年まで持つという考え方からすれば、5年生存率はクリアしているわけですから、まあ上等なのではないでしょうかね。
「いつまでも 走ると思うな ローカル線。」
さあ、気を抜かないように頑張って行きましょう。
お客様もうかうかしていられませんよ。
早く来ないとね。
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