みのるた

今年は戦後70年の節目の年と言われております。
私たちの年代は親の世代が戦争経験者ですから、祖父母も含めて子供のころから戦争の話を聞かされて育ちました。
一番覚えているのが「食べ物を粗末にするな」という話。
食べ物がない時代にどれだけ苦労したかということを、イヤというほど聞かされて育ちました。
そんな戦後の時代でも、日本人は希望を持って技術革新を進めました。
その代表が光学製品。つまりカメラです。
日本のオリジナルのカメラメーカーというのは、例えばニコンとか、今では世界ブランドになっていますが、ニコンって何ですか? と聞かれると、「ああ、日本工学という会社です。」と子供のころから聞いていましたので、納得できるのですが、「じゃあ、CANONは?」と言えば、これは「観音様」のことで、少しでもご慈悲にあやかりたいと思ったのかどうかは知りませんが、社名の由来はそこから来ているようです。(あくまでも私が聞いた範囲のことですよ。)
コニカというのは小西さんちの六兵衛さんという方が立ち上げた会社ということで、昔は小西六と呼ばれていましたが、今では小西さんちのカメラ屋さんということでコニカになっています。
このように、今では世界ブランドになっているグローバル企業ですが、私が子供の頃は、「あの会社はこういう経緯でできたんだよ。」と、大人の人たちはみな言っていました。
そんな中で、私が一番「すごいな」と思ったのがミノルタ。
日本が復興に向けて進んでいたからでしょうか。国の基本となるのはコメがたくさん取れること。
つまり、豊作でなければならないという願いを込めて「実る田」。
まことしやかにこのようなことを聞かされて育ったのが、かろうじてSLブームに引っかかってカメラを覚えた私たちの世代です。
実る田→ミノルタ
いかにも農耕民族の日本人にふさわしい名づけ方だと思いませんか。
(本当のところは知りませんよ。ただ、大人たちがそう言っていたという話ですから。)


いすみ鉄道沿線の田んぼです。
もうすでに稲穂を付け始めていますよ。
刈り入れまであと3週間ぐらいでしょうか。
さすが房総半島。早いですね。
これからは、日ごとに水田が色づき始めます。
そして8月の終わりには刈り入れが終了している。
これがいすみ鉄道沿線の稲作です。
まさしく「実る田」の光景が展開します。
撮り鉄派の皆さんも、乗り鉄派の皆さんも、田を渡る風を楽しむのは今のうちですよ。
新米の季節ももうすぐです。
いすみ鉄道で日本の原風景の旅をお楽しみください。