新幹線火災の衝撃

今日はとんでもないニュースが飛び込んできました。
東海道新幹線「のぞみ」の車内で焼身自殺を図ったニュースです。
単なる自殺ではありませんね。
これは明らかにテロ事件です。
1000人以上もの乗客を巻き込んでいるからです。
ついに日本もこういう時代になったか、という気がしました。
私は航空の現場出身ですからよくわかるのですが、輸送が乱れた時には現場が大混乱になります。
飛行機の場合は天候の乱れで飛べないなどということがあります。
台風や地震などの災害で動かないということであれば、乗客も職員も、皆さんある程度「ああ、そうか。」と納得できるのですが、今回のような突発的な事態が発生すると、乗客も「いったいどうなっているのか。」と訳が分かりませんが、働いている職員の皆様だって状況把握が困難ですからお客様へ説明することができません。
今日もそうだと思いますが、乗務員や駅の職員の皆様方は、とても大変なお仕事だったと思います。
当該列車の乗務員の方々は、的確なお仕事をなさったはずで、だからこれだけの被害で食い止めることができたと思いますが、すべての列車が数時間にわたり運行停止になったわけで、その全部の列車にはお客様を抱えてどうすることもできない環境に置かれた乗務員の皆様方が、とても大変なお仕事をされていたはずです。
各駅で対応にあたった何百人という駅員さんたちも、いらだつ乗客を前に、少ない情報の中、詰め寄られたりして、とても厳しい状況に置かれたことと思います。
そういう中で、信念を持って働いていただいたことと思いますが、皆様方のご苦労を思うと、頭が下がります。
本当にご苦労様でした。
「鉄道会社はインフラ系だから。」
そう言って鉄道会社に就職を希望する学生も多くいると聞きますが、鉄道会社というのはオペレーション会社です。
決してインフラ会社ではありません。
今日のような突発事態を含めて、輸送というものをきっちりと正確に、安全に、快適に提供していくオペレーションを求められるのが鉄道会社です。
今後、このようなテロへの対策が求められると思いますが、乗務員、駅員の皆様方はたいへん尊い仕事をされているということを、利用者の皆様方にもぜひご理解いただきたいと思います。
不幸にも巻き込まれてしまった本日の乗客の皆様方に、お見舞い申し上げます。
鉄道や航空機という公共の乗り物に対して、最近ではこのような卑劣な行為が行われるような時代になってきたことに強い憤りを感じる1日でした。