日台友好 台湾鉄道の旅

今日は台湾の国鉄の東部幹線から南廻線を走る特急列車の自強号に乗車して、花蓮から高雄のお隣で台湾高鐵(新幹線)に接続する新左営まで約5時間半の在来線の旅をしてきました。
台湾はだいたい日本の九州と同じぐらいの大きさと考えていただいて、花蓮というのは大分のあたり。高雄は鹿児島で途中の台東が宮崎と考えていただくと、なんとなくイメージがわくのではないかと思いますが、大分から宮崎を通って鹿児島まで5時間半で走る日豊本線のディーゼル特急に乗せていただきました、ということなんです。
実はこの東部幹線・南廻線のうち、花蓮から台東まではこの7月に電化されることが決まっていて、そうなるとダイヤ改正が行われますから、当然、今走っている列車の中で淘汰されるものが出てきます。だから、電化前の今の様子を記録しておこうというのが今回の趣旨で、延々5時間半、運転室にお邪魔して前面展望映像を撮影させていただいたのです。
九州の日豊本線ももちろんですが、台湾のこの区間も海岸線や山越えなど素晴らしい景色の中を走る路線で、私は何度乗車しても「良いところだなあ。」と思いますが、それでは本日の鉄道の旅を写真でお伝えしたいと思います。

[:up:] 花蓮駅で出発を待つ自強号306列車。
日本製のディーゼルカーですから、外国に来ているという感じは全くありません。
台湾の鉄道は日本人の鉄道ファンにも違和感なく受け入れられると思います。
この列車は花蓮を8:20に出て、13:42に新左営に着くロングラン列車ですが、台湾ではこういう足の長い列車はたくさん見られます。
日本の国鉄時代と同じようですね。

[:up:] 電化工事がほぼ完成し、あとは電化開業を待つだけの区間を走るディーゼル特急。私がこどもの頃、架線が張られた房総東線(外房線)をキハ28の急行列車が最後の活躍をするシーンを記憶していますが、そんな懐かしい光景です。

[:up:] 新線に置き換えられる複線電化区間。右に分かれていくのが旧線跡です。


[:up:] こちらは単線のまま新線に置き換えられる区間。旧線の線路が残ったままです。やがて旧線は右へ離れていきますが、新線区間は短絡ルートとなるようです。

[:up:] 中にはこんな工事区間も。
とりあえず単線のまま電化しておいて、その後から鉄橋を架け替えて複線電化するらしいです。そうなると、今列車が走る単線の部分の電化工事は無駄になってしまうようですが、第1期、第2期と分けているのでしょう。お客さんが多くていつも列車が混んでいる輸送が需要に追い付かない区間ですから、電化工事が急ピッチなんですね。

[:up:] 途中駅ですれ違ったディーゼル機関車が引く客車列車。
こういう昔ながらの列車がたぶん電化で消えていくのでしょう。

[:up:] こちらは花蓮と台東のちょうど中間にある玉里という駅に停まっているDR2700型というディーゼルカー。
1970年代の日本製で、かつての台湾の花形列車に活躍した伝統の車両ですが、今回の電化でいよいよ廃車になるようです。

[:up:] 台東から先の区間は非電化のままです。
この鉄橋は先月、交通新聞社の台湾鉄道三昧のツアーで皆様方をお連れした太麻里の鉄橋です。

[:up:] その太麻里の駅。広い構内には旧型客車が捨てられています。小窓が並ぶスハ44タイプとでも言いましょうか。
もったいないなあ。欲しいなあと思いますよね。


[:up:] 先月、皆様をお連れした時の写真です。山の中腹からみんなでカメラを構えて橋を渡る列車を狙いました。
あまりに景色が良いところだったので、ジオラマモードで撮影してみました。

[:up:] 台東から南の区間は海が見えるとっても素敵なところ。
それも南国の海ですから青さが違います。
沖縄に鉄道があったらこういうところも走るんだろうなあ、と思う美しい海岸線です。
台湾は雨が多く、特に東部幹線の区間は天候が悪いのが有名なんですが、今日はよく晴れてくれました。

[:up:] 花蓮から5時間半近くかかって新左営に到着した自強306列車。
たっぷり自強号の旅を楽しませていただいた1日でした。
台鉄の皆様、本日はお世話になりました。

この後、新左営から台湾高鐵で台北に来て(つまり、鹿児島から博多まで新幹線で来て)、今、台北のホテルでこのブログを書いています。
明日は、先日秋田の由利高原鉄道が姉妹鉄道提携をした平渓線に乗車します。
お天気はどうかなあ。
このホテル、一番安い部屋にしたら窓がない部屋になりましたので、外の景色が見えませんし、お天気もわかりません。
まあいいか。
それでは皆様、おやすみなさい。