成田山へお詣り

今日は午後から、といっても大多喜で昼まで仕事をしましたので夕方近くになってしまいましたが、成田山へお詣りに行って来ました。
東京生まれ、東京育ちの私は、昔から、かれこれ40数年前からお正月は成田山へお詣りに行っていますが、これには理由があって、子どもの頃、私が住んでいた地域では、初詣というと明治神宮や川崎大師、西新井大師などへ行く人が多かったのですが、私は、せっかくお詣りに行かれる、つまり、電車に乗れるのだから、できるだけ遠くのお寺や神社が良いと思っていて、東京から一般的なお詣りポイントで比較的遠いのが成田山だったので、成田山へお詣りをするようになったのです。
お正月だし、初詣だからと言えば、友だち同士で遠くへ行くことも許されましたので、両国から急行に乗って行ったり、上野から当時機関車がけん引する客車列車に乗って行ったり、あるいは京成電車だったりと、いろいろなコースで成田山へ出かけては、行きか帰りのどちらかは佐倉を経由して、機関区を見ていました。
それもあって、自分が家を建てて住むとしたら佐倉が良いと考えるようになりましたし、今でも佐倉に住んでいるわけです。
で、お詣りに行ってみると、最近では若いカップルが実に多くお詣りをしているのを見かけるようになりました。
中には、おさい銭を投げ入れて、パンパンと拍手(かしわで)を打ってお辞儀をしているお兄さんもいまして、「おいおい、それはお寺じゃなくて神社でしょう。」と思ったりするわけですが、だいたい私の世代は両親から成田山はカップルでお詣りをしてはいけませんと言いきかされて育ってきましたから、私も入口で別れて別々にお詣りをして出口で待ち合わせをするスタイルを若いころはとっていました。
まあ、神社スタイルだろうが、カップルでお詣りをしようが、要は気持ちの問題、心がけの問題ですから、どちらであろうとかまわないのでしょうし、私だって大みそかの晩から12時になるのを待って出雲大社へお詣りをして、国吉神社へもお詣りをして、それで今日は成田山ですから、若い人のことをとやかく言う資格はないのであります。
神社にもいろいろあって、たいていの神社は二礼、二拍手、一礼のようですが、出雲大社さまは二拍手ではなく、四回拍手を打つのが正式のようですが、夷隅ではどなたもそういうお詣りをしていませんでしたから、やっぱり大切なのは気持ちということでよいのではないでしょうか。
日本人は、クリスマスや初詣など節操がないと言われる人もいらっしゃるようですが、私は、謙虚な気持ちになれればどこでも良いと考えています。
だから、私はお詣りをするときでも神様や仏様に向かって、特に自分自身にかかわることでは「お願い」をしないことに決めています。
なぜなら、数百万人が訪れる場所でお願いを言っても、通じるわけはないからで、賽銭程度の小銭で世の中そんな虫の良い話はないと思うからです。
お詣りは今年も来ることができましたという「感謝」と、また1年間頑張りますという「誓い」をたてる場所なのです。