ゴールデンウィークが終わって、いよいよビールの季節になってきましたね。
今日のように気温が上がって来るとビールがおいしくなります。
ところで皆様は居酒屋さんへ入った時など、「とりあえずビール。」って言ったりしませんか。
おつまみを何にしようか、と考えるまでの時間に、とりあえずビールを頼んで、ビールが来るまでに、次に何を頼むか決める時間を稼いだり、のどが渇いているもんだから、何でもいいから先にビール持ってきて、ということだったり。
でも、私は、この「とりあえずビール。」が嫌いです。
なぜなら、この季節になると、私は夕方にビールを飲むために仕事をするからです。
今頃の時間、午後2時を過ぎると、頭の中は「ビールを飲むぞ。」ということでいっぱいになります。
できるだけ水分を取らないようにして、全神経を夕方のビールに集中する。
日が傾くにつれて、だんだんと感覚が研ぎ澄まされていく。
この経験は同好の士ならばお分かりいただけると思いますが、日々の生活の中で、ある一点の時間に向かって集中していくなんてことは、社会人にはあまり経験できないことじゃないでしょうか。
ということで、私にとっては待ちに待ったビールの時間なわけですから、その瞬間をどう迎えるかが大事なポイント。
だから、「とりあえずビール。」何て言い方は許せないのです。
第一、ビールに失礼だと思いませんか。
「とりあえず」だなんて。
私が死んだ親父から学んだ数少ないことの一つが酒の飲み方。
「いいか、これから先、大人になって酒を飲むようになったら一つだけ覚えておくように。それは、酒というのは何か理由を見つけて飲むものだ。」
これが私が覚えている親父の言葉。
親父が言うその「理由」というのは何もかしこまったものじゃなくて、ただ、惰性で飲むなというような意味で、だから、私は「よし、飲むぞ!」と決めて飲むわけです。
そういう意味で、私は休みの日でも旅行へ行っても午前中は絶対に酒は飲まないし、今でも飲むときは1日の仕事に区切りをつけて、きちんと準備をしてから飲むし、「とりあえず」何てことは許せないわけです。
女性には最近キッチンドリンカーってのが増えているみたいだけれど、お酒は、お料理を全部準備して、不要な洗い物は全部片づけてから、「さあ、いただきます。」とやるもので、何かをしながら飲むようなものではないのです。
お酒には神様がいます。
だから、いただくときはきちんと心構えをして、正面を向いてありがたくいただかなければなりません。
そう考えると、やっぱり、「とりあえずビール」はいけないんじゃないでしょうか。
今日もあと数時間。
仕事を終わってビールで乾杯するその瞬間を待ちわびて、仕事に精を出すのがこの時期の午後の正しい過ごし方なのです。
さあ、今夜は焼き鳥「みずほ」かな。
それまで頑張って働きましょう。
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