日本はどうかしている?

先日、信濃町にある金融財政事情研究会というところにお邪魔しました。
こちらでは銀行経営者の皆様方に対して「金融財政塾」という勉強会が長期的スケジュールで行われていて、何と、私はその授業の講師として招かれたわけです。
生徒として出席されているのは青森県から沖縄県までの地方銀行の幹部候補生の皆様方約30名。年齢は皆さん私と同じぐらいですが、執行役員や常務取締役などの肩書が付いたいわゆるエリートでバリバリの銀行マンの方々です。
そんなすごいところへ招かれてローカル線の話をして彼らの役に立つとは思えないのですが、恥ずかしながら2時間半ほどの講義をさせていただきました。
運賃収入がわずか9千万円のローカル鉄道が勉強になるとも思えないのですが、皆様方の真剣なまなざしに射られ続けた2時間半でした。
そして昨日は千葉県教育庁南房総教育事務所安房分室(館山)で教育講演会に講師として招かれました。
主催されたのは安房地区社会教育委員連絡協議会・安房社会教育協会。
安房地域の学校の校長先生や教頭先生方、そして地元の一般の方など約70名がご参加になられました。
金融関係の方々や学校の偉い先生方の前で話をさせていただくのは、私としては結構苦痛な部分もあるわけで、昨日などは、「私の話を聞かれて役に立つとは思いませんが、もしお役にたてるとしたら、今の教育界は相当行き詰っていますね。」などと要らぬ憎まれ口をたたいてしまうのです。
こういう現状を見ると、日本はどうかしている?と思わざるを得ないのですが、その極めつけがコレ。
雑誌「財界」です。

この中のグラビアページにいすみ鉄道の特集を組んでいただいたのですが、日本航空やJRの経営者ならばわかりますが、超ローカル線のいすみ鉄道が登場するとなると、日本もいよいよだなあ、と思うわけです。
私は「財界」は空港のラウンジなどで時々目を通しますが、このブログの読者の方々も、さすがにこの「財界」はお読みになられていないようで、発売から数日経過していますが未だに誰からも「読みましたよ。」とはご連絡をいただいておりません。
せっかくですから、私の記事を見た財界関係者の偉い人から「いすみ鉄道がんばっているから10億円ぐらい出そうか?」何て話が来れば、当面の懸案事項は一気に解決するのですが・・・
2013年に入り、安倍政権も猛烈な勢いでスタートダッシュを切っているようですが、私を取り巻く一連の動きを見ていると、「日本はどうかしている。」と思わざるを得ない今日この頃なのです。
とりあえず、いすみ鉄道ファンの皆様は本屋さんへダッシュしてこの「財界」をゲットしていただければ、出版社に「いすみ鉄道を載せたら雑誌が完売した。」となりますから、財界の皆様にもいすみ鉄道効果を感じていただけることだけは確かでございます。
金融関係者も学校関係者も、皆さん「地域」と共に歩まなければ「将来はない」という点で、ローカル線と同じだということなんですね。
そして、こういうことは中央で物事を考えているとわからないのです。
「どうかしている?日本」は、田舎の地域から変わっていかなければ、中央だけ良くなることなどありえない、ということだけは実感しています。