続 みんなでしあわせになる祭り 本家 栗駒

9月16日に宮城県栗原市で行われた「みんなでしあわせになる祭り」。
実際に本家・本元を見させていただき、地元の皆さま方と交流させていただくと、いろいろと勉強になるものです。
栗原市の栗駒地区は、5年前に長年にわたって活躍してきたローカル線の「くりはら田園鉄道(通称:くりでん)」が廃止になってしまったところで、ふだんはシーンとしている町、商店街ですが、1年に1日だけ行われるこの「みんなでしあわせになる祭り(みんしあ)」には、たくさんの人が訪れるのです。
今年は実に2万人以上の人が訪れたそうで、これは、イベントとしてはすごいことなのです。
何しろ、地域外から皆さんいらっしゃるわけですから、栗駒では外貨を稼ぐイベントに特化しているのです。
地元の方と話していて、一番驚いたのは、「実行委員会は4名です。」ということ。
「こういう祭りは、熱意や思いを実現することですから、当て職で実行委員を選んでもうまくいくわけありません。4名がやりたいようにやって、その下で商店会や商工会、市会議員などが実働部隊となって、警察や消防、役場などに対して実行委員の決めたことをお願いして問題解決し、処理していくだけです。」
「でも、反対する人とかはいませんか?」
と私がたずねると、
「そりゃいますよ。よくわからない祭りですからね。でも、反対する人は、黙っていれば良いだけのことで、邪魔をする必要はないのです。反対ならば私たちがやっていることを無視していればよいのです。邪魔をして妨害したりすることはないのです。」
とのことでした。

[:up:] 開会式で来賓挨拶をするいすみ市商工会の出口会長さん。



[:up:] ふだんは静かな商店街に人・人・人 これはまだ午前中。この後お昼過ぎには人出がピークに達し、出店の食べ物もすべて売り切れになりました。

[:up:] 警察も全面協力でこの時とばかりにPR。小さな子供を白バイに乗せてお父さんが記念撮影。自分たちの仕事に関心を持ってもらえる大きなチャンスです。イベントのときに、不慣れな地域外のドライバーを相手に、一時停止違反の切符を切っているどこかの署が、本当にくだらなく思えます。
[:down:] もちろん、消防だって「出展」 こんなに身近で消防車を見られたら、みんな感激しますよね。



[:up:] 休憩所では国吉駅ボランティア駅長の栗原画伯の個展と、いすみ鉄道ファンのtassさんの写真展が行われていました。

テレビで有名なバス君(石田さん)が横浜からやってきました。歴代のバスボタンのコレクションを展示して、子どもたちが大喜びで押しまくっていました。

[:up:] いすみ鉄道と銚子電鉄が出店。団長はじめ応援団の皆さんがお手伝いしてくれました。

[:up:] ボンネットバスやキャブオーバーバスには長蛇の列。町内会の出店でお買い物をすると、体験乗車券をもらえるシステムです。
昭和の旧型自動車が50台集まるだけで、こんな賑やかなお祭りになるのですから、やる気になれば簡単なものだと思います。あとは地域がやる気になるかどうかだけの話。
簡単な祭りですから、他の地域に先を越されやすい弱点があります。
だから、少しでも早く始めて、定着化させて、他の地域で同じことをできなくしてしまわなければならないと思います。
今まで、自分たちがやってきたことも、成果が上がらないことは、見直したり、取りやめたりする勇気も大切です。
そして一番大事なことは、「自分たちに理解できないからと言って邪魔しないこと。」
熱い思いでやろうとしている人を、その人のことが気に食わないからとか、昔、俺に恥をかかせたなどという理由で、邪魔をしないことです。
なぜならば、自分たちにできないことをやろうとしていて、それが地域のためになることが明らかなのですから。
応援団の皆さん、ご同行されました出口会長様はじめたくさんの地域の皆さま、お疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。