快速 房総の休日 号

先日、キハ52プレミアム車両オーナー様の貸切り列車が走りました。
その際に一部区間で掲示して走行したヘッドマークが快速「房総の休日」。
若い人たちから「この列車は何ですか?」「どこで走っていたのですか?」と聞かれましたので、ちょっとだけ解説します。
昔、オードリーヘップバーンが主演した「ローマの休日」という映画がありましたが、それにあやかって国鉄が走らせた列車が「房総の休日」号です。
この列車は昭和30年から昭和35年まで新宿から館山行と外川行として運転され、銚子電鉄の外川まで乗り入れていました。
時刻・停車駅
新宿 8:00発 秋葉原、両国、千葉に停車。
千葉で併結の館山行を切り離し。
佐倉、成田、佐原、小見川に停車して10:58に銚子着
そのまま銚子電鉄に乗り入れ、仲ノ町、笠上黒生、犬吠に停車して11:26に外川に到着するダイヤでした。
帰路は外川15:15発、千葉で館山からの編成を併結して18:50に新宿へ戻ってきていました。
使用された車両は当時最新鋭だった10系気動車(キハ17など)。
10系気動車で3時間半もかけて銚子へ行くのはかなりしんどいように感じますが、SL全盛期の当時、煙の無い旅が楽しめる最新の無煙化列車だったのです。
昭和35年に銚子電鉄への乗り入れがなくなりましたが、晩年には10系よりも大型化した20系気動車(キハ25)なども編成に組み入れられましたので、いすみ鉄道のキハ52に付けてもおかしくないヘッドマークです。
なお、この快速「房総の休日」号のヘッドマークは土日の通常の列車では使用いたしません。
貸切り列車等でご要望がある場合のみとなります。
撮影できた方は超ラッキーですね。

菜の花畑の中を走る「房総の休日」号。HMは20系や58系に取り付けられていた最晩年のデザインを再現。って言っても誰も知らないですよね。何しろ50年以上も前の列車ですから。私が生まれた4か月後には運転終了しています。