中国新幹線 CRH の大事故について

とっても残念なことだけど、中国の新幹線で大きな事故が発生してしまった。
業界人として、悲しい思いでいっぱいである。
日本をはじめとする外国からの技術を参考に、自分の国で進化させたオリジナルの新幹線技術だと言ってはばからなかった最新技術が、もろくも崩れ去ったとしか言えない。
厳しく言えば、満足な技術もないのに背伸びをして、大きなことを言って、結局は出鱈目だったのではないか、というマスコミもいる。
「中国って国はまったく・・・」と思う日本人も多いことと思う。
去年の尖閣の問題もそうだけど、中国という国はどうしてこうなんだろうか。
なぜなら、中国という国は、自国内でたくさんの民族が今も紛争を起こしている国で、日本の10倍、10億人以上の人間がひしめきあっている国。そして都市部と農村部など、同じ国の中でとても大きな貧富の差が発生している。
田舎では靴もはけない子供がいるのに、都会ではヘリコプターで自宅の敷地に乗り降りしている人がいる。だから、国民の不満が表面化すれば常に内部崩壊の危機にさらされている国だ。
私はそう考えることにしている。
10億も国民がいるのだから、自国民が政府に対して不満を噴出させたら収拾がつかなくなることは目に見えているし、だからといって、天安門事件のような「見せしめ」をすることも、これだけ情報が発達すると今更もうできない。
だから、政府高官が他の国に対して強気な発言をしたり、武力をちらつかせたりする。
ああいうことは、実は、日本などの外国に脅威を与えるためではなく、自国民に強い中国を見せつけなければ、中から不満が噴き出す可能性があるからだ。
だから、国の代表が、諸外国に対して謙虚になる姿勢など見せられるはずがないのだ。
詳しい政治情勢はわからないけれど、私はそう考えるようにしているし、そう考えると、何となく見えてくるような気がするのである。
悲惨な事故で失われた尊い人命にもっと目を向ける国になってほしい。
そうでなければ、国民があまりにもかわいそうである。
そう思うニュースだった。
これから、事故の原因は日本から導入した技術だ! なんて言ってくるんだろうな。きっと。