久しぶりに飛行機のこと

今日は7月31日。
早いもので7月も終わりになりまして、明日からは8月。
夏休みでご旅行の方も多くいらっしゃると思いますが、新幹線も飛行機も混んでいるのでしょうね。

最近トンと飛行機はご無沙汰していますが、今日は飛行機のニュースを目にしました。(一番下にリンクを貼っておきます。)

赤組も青組も、第一四半期の決算をしてみたら両方とも国際線は好調で、国内線は採算分岐点ギリギリらしい。

なんで?

国際線が好調なのはわかるけど、なんで国内線が採算分岐点ギリギリなの?
いつも空港へ行くと混んでますし、機内も結構混んでますけど。

ということは、いくらで売っているかということなんでしょうね。
最近は国際線は高いけど、国内線は買い方によっては安いですから利益が出にくいのかもしれません。

じゃあ、なんで国内線は安いのか?
私、不思議なんですけど、けっこうバーゲンセールとか、パッケージツアーの割引とかやってますよね。
これ、LCCに対抗しているのでしょうか?

私はLCCも乗りますけど、LCCは基本的に客層が全く違います。
だから、対抗する必要は無いと思うのですけど。

以前は、と言っても日本航空が経営破綻する前の話ですが、国内航空路線は大型の飛行機がバンバン飛んでいて、空席を埋めるのに必死だった時代がありました。
旅行会社にお願いして、団体に乗ってもらったりして、500人乗りのジャンボ機の3分の1ぐらいをエージェント枠でさばいていました。
その理由は、空港の発着枠が限られていたからで、幹線航空路の飛行機を大型化して本数を少なくすることで、その分いろいろな路線に飛行機を飛ばしていました。

でも、羽田の拡張や各空港の運用時間の制限緩和などで発着枠が緩くなったこともあって、ここ10数年は飛行機が小型化してきました。
B747ジャンボジェットは退役し、大型飛行機が減って来て、B737やA320のような160人乗り程度の飛行機が主流になりました。
その流れで、航空会社は旅行会社に席を出さなくなりました。
別に旅行会社に売ってもらわなくても、インターネットなどで個人客に販売すれば航空会社は飛行機を満席にすることができるようになったからです。

にもかかわらず、最近では早売りと称して格安航空券を航空会社自体が販売しています。
もちろん目玉商品として1便当たり数席だけ安売りを設定して、それ以外の席を売ろうという魂胆でしょう。
スーパーマーケットなどで目玉商品として「たまご1パック100円」とかで広告を出せば、お店にやってきたお客様はたまごだけを買うわけではなくて、ついでに他の商品も買っていきますからトータルでお店の売り上げが上がります。
これが目玉商品の意味なんですが、飛行機の場合、例えば7000円で売り出した席が満席になると、じゃあ、1万円の席を買いましょうとはなりませんし、運よく7000円の席をゲットした人が、ついでにファーストクラスも買いましょうとはなりません。
つまり、目玉商品の意味がないのです。

では、航空会社がなぜこのような安売りを早めに仕掛けるかというと、
・LCCに対抗している。
・早めに売り上げが欲しい。
・席を埋める自信がない。
のどれかでしょうね。

で、最初のLCCに対抗しているというのはちょっと的外れで、LCCのお客様というのは完全に客層が違いますし、羽田と成田のように発着空港も違いますから、重ならないんです。
大手航空会社は新幹線と対抗していて、LCCは夜行バスと対抗している。
お客様の層としてはこのぐらい違いますからね。

では次に早めに売り上げが欲しいというのはどうかというと、確かに安売りの切符は払い戻しができませんから売り上げを確定することはできます。
でも、航空会社というのは毎日飛行機を飛ばしているわけですから、3か月後の飛行機の売り上げを確定しながら、今日の飛行機の売り上げも上げているわけで、そう考えると将来の売り上げを確定するために安売りをする必要はなくて、トータルでどれだけキャッシュが入ってくるかを考えるべきだと私は思います。

3つめの席を埋める自信が無いという点ですが、確かに安売りをする時期というのは閑散期です。
皆さんが旅行をしないような時期に安売りをする。
これはわかるのですが、そもそも論として昔の大型機から昨今は小型機に機種を変えてビジネスのキャパを小さくしているのですから、バーゲンではなくて堅実な商売をするべきなので、安売りをしてはいけないと私は思います。

旅行会社を排除して安く席を出すことをやめたというのに、個人に安く売ってどうする。
というのが、私の考えです。

さて、安売りの話ばかりではありません。
国内線の飛行機の傾向として、直前になると高くなるという傾向があります。
当日売りは全く値引きがありません。

東京-大阪 新幹線15000円 飛行機34000円
東京-広島 新幹線20000円 飛行機45000円
東京-福岡 新幹線24000円 飛行機50000円
(どちらも普通座席、変更可、払い戻し可の運賃)

飛行機は当日売りになるととても高くなるのです。
これじゃあ、本当に必要な切羽詰まっている人しか当日予約で飛行機には乗りませんよね。

さらに追い打ちをかけるように航空会社がやるお決まりのやり方が、「安売りキップの方は当日前の便に空席があっても変更できません」というもの。
これ、安売りの切符には何らかの制限をかけないと正規運賃との差がなくなると思って設定しているのでしょうけど、基本的に間違っているのです。

飛行機も新幹線も出発してしまったらその座席に商品価値がなくなります。
出発してしまったら座席を売ることはできませんからね。
だとしたら出発する前に何としても席を埋めなければなりません。

後の便の予約を持っている人が早めに空港に来て「早い便に乗せてほしい」と言ったら、空席がある限り乗せてあげるのです。
そうすれば前の便の売れ残りの座席を売って、後の便に空席ができますからまたその座席を他の人に売ることができます。

例えば1日5~6便ある路線で朝の便からどんどん前の便にお客様を誘導して、あるいは早く来た人に前の便に乗ってもらって後ろの便に空席を作るとします。
たいてい最終便は満席のことが多いですから、その最終便に5~10席ほど空席ができれば、その最終便に「どうしても乗らなければならない切羽詰まった人」を乗せることができますよね。
新幹線よりもはるかに高い切符を買ったとしても、「どうしても行かなければならない人」なら乗るでしょう。

にもかかわらず、早めに安い切符を買った人に席を占有させて、高い切符を買うお客様を乗せるチャンスがなくなるのですから、そりゃあ採算分岐点ギリギリになるのは目に見えていますよね。

鉄道も飛行機も、出発前までにどうやって1席でも多く売るかということが勝負どころになるのですから、そういうところをきちんと対処することで、たとえ満席の路線でもまだまだ売上を上げるチャンスがあると私は思いますし、それができるのが国内線なんですよね。

だから、国内線は利益が出ないと嘆いていないで、まだまだ打つ手はあると私は思うのであります。

日本航空とか全日空とか、皆さん凄い会社と思うでしょう?
でもね、大したことないんですよ。
日本の航空会社なんてこんなこともできないのですからね。

私はどちらの会社よりも大きくてアグレッシヴな会社に居たのであります。

8月のピークシーズン。
皆さん頑張りましょうね。

国際線で稼ぐJAL・ANA、そろって売上過去最高も国内線の窮状訴える 「ギリギリ黒字ライン」「恒常的に供給過多」(J-CASTニュース) – Yahoo!ニュース