あなたはラッキーですか?

「鳥塚、お前、自分のことをラッキーだと思うか?」

中学生の頃、友人の根岸君が私にそう聞きました。

「うん、まあね。そこそこだね。」

私がそう答えると彼が言ったのです。

「俺は自分のことをラッキーだと思うよ。」
「ほう、なんで?」
「だってさ、ラッキーかどうかは自分が決めることなんだよ。」

私も根岸君も貧乏長屋のアパート住まい。
根岸君の家は母子家庭で彼はお父さんの顔を知りません。
私の父は家庭をあまり顧みない人でしたが、お父さんが居ない根岸君から比べると幸せなのかなと思う程度で、生活環境はたいして変わりません。
クラスには金持ちもいて、飛行機に乗ってスキーに行く友人もいました。

私たちは毎日夜になると銭湯に通いながら、夏などは冷房のない家でお互いに汗だくになって寝る生活。
朝起きてみると蚊取り線香の匂いが体中に染みついているような、そんな昭和の貧乏生活でした。

そんな時、どこで聞いてきたのか、彼が言うんです。

「鳥塚、お前、自分のことをラッキーだと思うか?」ってね。

周りを見渡せば自分よりもいい生活をしている人たちばかりでしたので、「まあな」とはっきり返事をしなかったんです。
そうしたら彼が、「ラッキーかどうかは自分が決めることだから、俺は自分はラッキーだと思うよ。」と言うではないですか。

「鳥塚、俺はね、自分のことをラッキーと思わないヤツとは付き合わないことにしたんだ。」

それを聞いて、私は私も自分のことをラッキーと思うことにしました。
友達を失いたくはありませんからね。

考えてみれば、何億匹の競争に勝ち抜いてこの世に生を受けたのですから、ラッキー極まりないことです。(笑)
日本人の中からたった一人選ばれるようなものですからね。

で、それ以来私は自分のことをラッキーだと考えて今日まで生きて来ています。

そして、「俺はダメだなあ。運が悪いなあ。」という口癖の人とはお付き合いをしないことにしています。

でも、あれから50年近くの時間が経過して、ラッキー、つまり運が良いということは、そんなに連続して続くものなのでしょうか?
長く生きていればそのうち不運なことにも巡り合うかもしれませんし、ときどきは「俺って運が悪いな。」と思うことがあるかもしれませんよね。

でも、私は今でも「自分はラッキーな人間だ」という気持ちに変化はありませんし、たぶんこれからもそう思って生きていくことができると思います。

さて、賢明な読者の皆様方であればすでにお気づきのことと思いますが、50年近くにわたって幸運を維持してきている私ですが、実は、幸運を維持し続けるには方法があって、その方法さえ守れば皆様も「ラッキーな人生」を続けることができるのであります。

そして皆様方がラッキーであることを私が今夜証明してあげますね。
なぜなら、今夜このブログを読むことで、皆様方は幸運を手に入れることができるからです。

その方法はただ一つです。
運を貯めることです。
お金を貯めるように運も貯めるのです。

どうやって貯めるのでしょうか。
実に簡単なことです。
あなたと出会う人に、「ラッキー」と思っていただくことです。
自分が「ラッキー」と思うということは、自分の運を使っていることです。
逆にあなたの行動で相手が「ラッキー」と思えば、相手の運が自分に来る。つまり自分の中に運が貯まるのです。

いつもいつも「俺が俺が」とか「私が一番」とか言っている人が居るでしょう。
中には人に親切にしてあげたら自分が損すると考えているような人もいるでしょう。
私はそういう人は周囲の人を「ラッキー」と思わせることはできないと思います。
そうすると相手の運が自分に来ませんから、自分の運は増えません。
逆にどんどん不幸になっていくと考えます。

相手を一生懸命幸せにしてあげること。
そうすれば相手は「ラッキー」と思うでしょう。
そうなれば自動的にその相手は運を使い、相手が使った運が自分に来るのです。

全くお金と同じです。

朝の電車の中で、「座れてラッキー」と思ったら、あなたは運を使っていることになります。
自動販売機の横に百円玉が落ちていたら「ラッキー」。
また運を使ってしまいましたね。

使うのはいいんですよ。
でも、お金と一緒で使うばかりではあなたの運がどんどん減ってしまいますから、周囲の人に「ラッキー」と思ってもらう行動をして、その人から運をいただきましょう。

困っている人が居たら助けてあげましょう。
問題を抱えている人が居たら解決のお手伝いをしてあげましょう。

そうやってあなたの行動で周囲の人に「ラッキー」と思っていただいて、皆様から運をいただいて貯めていきましょう。

私が根岸君から教わった「俺は自分のことをラッキーだと思うよ。」ということは、今でも本当にそうだと思います。

ではなぜ今夜はこんなことを書くかというと、今週は私にとってとてもラッキーな週でした。
今までの人生で五本の指で数えられるほどラッキーでした。

つまり、今まで一生懸命貯めてきた運を、ほとんどすっからかんになるぐらいに使ってしまったのです。

まぁ、それほどラッキーな週だったわけでありますから、明日からまた一生懸命頑張って、皆様方から運をいただく努力をしなければならないと、切に感じるのであります。

皆様方の人生がラッキーでありますように。

このブログを読まれて、「そうか、俺はラッキーなんだ。」と思われた方がいらっしゃいましたら、あなたの運が私にやってきているということ。

運を呼び寄せる習慣は「利他」たった一つなのであります。