トキめき鉄道の観光急行列車には「クロザ」という商品があります。
観光急行の運転室内にある助士席の座席に座れるという特権商品です。
8月に開かれた取締役会の席上で、観光急行や雪月花が順調にお客様にご利用いただいているという説明をさせていただいたときに、その資料の中に「クロザ」という文字があるのを見つけた取締役のお一人が、「社長、クロザって何のことだ?」というご質問をいただきましたので、「急行列車の運転席に添乗できるプレミアム商品です。」と説明したところ、
「何~~! 運転席に乗れるのか?」
「はい、そうです。」
「走ってる電車のか?」
「はい、そうです。」
「そんなことができるのか?」
「はい、お金をお支払いいただければできますよ。」
「本当か?」
「はい、本当ですよ。」
という会話になりました。
話の成り行きで、私は「取締役、一度ご乗車されますか?」とお聞きしましたところ、「本当に乗れるのか?」
「はい、本当ですよ。」
「だったら、乗ってみたい!」
ということになりました。
ということで、本日のクロザのお客様は、トキめき鉄道の福田取締役。
上越市内の株式会社ジョーサンの会長さんです。
「出発進行!」の指差称呼も凛々しい福田会長さん。
運転士はもちろんわれらが坂東さんです。
「いやぁ、子供のころから運転士にあこがれていたんだよ。」
高田駅の近くで育った会長さんは、毎日踏切へ行って汽車を見て育ち、時には駅へ行って機関車に乗せてもらったり、お母様が筒石のご出身なので、お休みの時には汽車で筒石へ行った思い出などをお持ちの、お見受けしたところ実は「隠れ鉄」のようですが、レールパークのD51827号機と同じ昭和18年生まれですから、御年80歳。
子供のころと言えば昭和20年代から30年代中頃だと思いますが、当時は鉄道と言えば蒸気機関車の時代ですからね。
我々とは比べ物にならないご経験をされていらっしゃるのです。
「国鉄に入って機関士になりたいって言ったら、オヤジに怒られたよ。」
そりゃそうですよね。跡継ぎなんですから。(笑)
そんな福田会長さん、「子供のころからの夢がかなったよ。」と大満足されていらっしゃいました。
子供のころからの夢がかなうのですから、そんな晴れ舞台にはもちろん奥様もご同伴で。
運転室添乗は途中までで、ご同伴の奥様とお二人でアツアツの釜めしもお召し上がりいただきました。
最初に申し上げましたが、このクロザは運転席に入れるという特権を買う「商品」であります。
えちごトキめき鉄道は赤字の会社ですから、取締役とはいえホリデーツアーパス、クロザ、釜めしコースと料金をお支払いいただきました。
雪月花よりも高いんですけどね。
でも、子供のころからの夢がかなうんですから良いじゃないですか。
お一人様27500円。
皆様も子供のころからの夢をかなえませんか?
鉄道は夢と希望を乗せて走つているのです。
今日は最高のお天気でした。
福田会長様、奥様。
本日はご乗車いただきましてありがとうございました。
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