回送電車に乗客を乗せる えちごトキめき鉄道のダイヤ改正

今日、来年3月18日のダイヤ改正の概要を発表させていただきました。

えちごトキめき鉄道で大きく変わるのは夜の新幹線から接続する「おかえり上越」の増発です。

東京駅を18時台、19時台、20時台に発車する北陸新幹線は、上越地域の皆様方が出張へ出かけられたり旅行に出かけられたりして帰宅する列車です。
この時間は「はくたか」はもちろんですが、上越妙高を通過する「かがやき」も、長野駅で隣のホームで「はくたか」に連絡するため、大変便利で、私もよく利用します。

実は昨日も18:04発の「はくたか」で帰ってきましたが、上越妙高で「おかえり上越」にご乗車されたお客様が22名いらっしゃいました。

駅前にはたくさん駐車場があって、安い料金で車を止めることができますから、地元の人たちはパークアンドライドで新幹線を利用していらっしゃいますが、出張にしろ旅行にしろ、新幹線に乗る前に一杯やったり、あるいは新幹線の中で一杯やったりしたいでしょう。
でも、駅に車を止めていてはそれもできませんね。

だったら、新幹線に接続する時刻にトキ鉄があれば、東京でゆっくり一杯やってくることも可能じゃないですか。

そう考えると、トキ鉄にとってはふだん電車を利用しない方々へ電車を利用してもらう絶好のチャンスなんです。

ということで、東京駅発18時台、19時台、20時台の新幹線に接続する電車を走らせてみるべきではないか。
まして、1年間実験的にやって来た「おかえり上越」のご利用が多いわけですから。

でも、実はトキ鉄は経営再生委員会というのがありまして、列車を減便しろという計画が出ているわけでして、そういう時に「増発」などはあり得ないというのが大人の事情です。

そこで考えたのが回送電車に乗客を乗せてみようという列車。

新潟発新井行の「しらゆき6号」が新井到着後に回送電車として直江津まで運転されていて、一晩直江津駅のホームに留置されているのをご存じの方もいらっしゃると思いますが、だったらその電車を直江津まで定期列車として「実入り」で走らせることにすればお客様にとっては「増発」ですが、列車運行的には「増発」にはなりませんからね。

ということで、東京駅発の上越妙高への最終となる現行20:12発「はくたか577号」に接続する特急返却車両を使用する普通列車が「おかえり上越3号」となります。

詳しい時刻は来年2月発売の時刻表3月号にてお調べください。

トキめき鉄道は地域鉄道として、学生さんやおじいちゃんおばあちゃんばかりでなく、働き盛りの地域の皆様方にもご利用いただきたいと、各種創意工夫を凝らしているのであります。


早朝の直江津駅で信越線の電車と並んで眠る「しらゆき」