吉都線シンポジウム

宮崎県の南部を走る吉都線。

「きっと線」と呼びますが、吉松と都城を結ぶから吉都線です。
私が訪ねたのはちょうど小林駅開業110周年ということで、ローカル鉄道は観光資源となりうるか、というテーマでシンポジウムが開かれました。

小林駅に到着したら大歓迎です。
こういう歓迎はうれしいですね。
ちょっと照れるけど。

シンポジウムでは壇上でお話をさせていただきましたが、もうお一方はJR九州クルーズトレイン本部の小川聡子次長様。
あの「ななつ星」」の仕掛人です。

いやいや、ためになるお話をお聞きできて、ななつ星のコンセプトのすばらしさを実感できました。

その後、第2部としてパネルディスカッション。
小林市の宮原市長さん、「吉都線に観光列車を呼ぼう実行委員会」会長の吉村さんと私の3人で登壇させていただきました。

吉都線の楽しいところは、地元の応援隊の皆様方と市長さんや市役所の皆さん、そして鉄道会社が一体となって何とか鉄道を盛り上げようと活動をしている点です。

鉄道会社がいくら頑張っても地域が応援してくれなければ意味がありません。
地域がいくら頑張っても鉄道会社が知らん顔しているところもたくさんあります。
地域住民が熱心でも行政が知らん顔をしているところもありますし、行政がいくら音頭を取っても地元が知らん顔のところもたくさんあります。

全国的に見ると鉄道会社、地元住民、行政の3者が一体となって鉄道を盛り上げよう、あるいは残そうとしているところって、意外に少ないんです。

それがここ吉都線沿線にはあるんです。

まして相手はJRですよ。
いくら地域住民や行政が頑張っていても、JRが取り付く島もない対応をしているところってすごく多いんです。
でも、やはりJR九州は違うんですよね。

なにしろ、こういう地元主催のシンポジウムに登壇してくれるのはもちろんですが、その後開かれた親睦会にも最後までご担当の方が参加しているんですから。

私の経験からすると、鉄道会社の人って、身分を隠して会場に様子見に来たり、呼ばれても会議だけでそそくさと帰ってしまったり。
そういうところがとても多い。

でも、地域の人たちが一生懸命やってくれているところに、こうして参加してくれて、地域と一体となっている。
地域住民も他人事ではなくて、当事者意識を持って我がこととしてやっている。

そういう活動を100周年記念の時から10年間続けているんです。

そして、実現したんですよ。

何が実現したかって、あのクルーズトレイン「ななつ星」が吉都線にやって来たんです。

これはすごいことだと思います。

そして、数百人の住民の方々が歓迎のお出迎えです。

親睦会でお話をする小林市の宮原市長さんと吉村会長さん。
シンポジウムの会場にはえびの市の村岡市長さんも最後までご参加されていましたが、形ばかり顔を出して「公務のため御退席されます。」ってんじゃないんだから、私は偉いと思います。

地元ブランドの焼酎にこんなラベルを貼ってみたり。

そしてこんなに美味しいものもあるのです。

そして早朝のお見送り。

地元の皆さんのパワーに圧倒されました。

ということで、皆さん、ぜひ、南九州の吉都線に一度ご乗車になってみてください。

LCCで宮崎空港に入って、吉都線に乗って、小林で泊まって、鹿児島空港からLCCで帰ってくれば、意外とお安く行けたりしますよ。