替え玉 大作戦

今日はいい天気でした。

私はVIP対応で一日中、糸魚川から妙高高原まで行ったり来たりしました。
そのVIPのお話は明日にでもさせていただこうと思いますが、今日、糸魚川へ行くときには直江津から急行列車で向かいました。

そう、代替急行です。

つまり替え玉(かえだま)車両。

わかりますか?
替え玉って?

ラーメン屋さんで替え玉って言うと、スープを残したドンブリの中に麺だけ追加で入れてもらうことをいうらしい。
やったことないけど。

でも、本来の日本語の替え玉とは、本物じゃなくて偽物のこと。
本人じゃなくて、他人が本人の振りをして振舞うことを言います。
本人に成り代わって試験を受けることを替え玉受験と言うように。

だから、今日のトキ鉄の代替急行も、つまり、替え玉なのです。
なぜなら、本来急行列車に使用するはずだった413系・455系の3両編成が検査期間の延長で使用できないから、別の車両で走るのですから。

本日の替え玉はK5。
何だか熱心な人がいましたね。
私はほぼ全区間爆睡してましたが、私のいびきの音が入っていたらスマン。

でもね、お客様10人いなかったんですよ。
1両だったからちょうどいいんだけど。

皆さん、替え玉事件って知ってますか?

今から60年も前になりますが、1964年のゴールデンウィーク。
新幹線開業前の東海道本線は特急・急行街道だったのですが、その看板列車が特急「こだま」。
でもゴールデンウィーク直前にその特急「こだま」の編成が踏切でダンプカーと衝突してしまったのです。
当時のことですから当然予備編成などありません。
でも「こだま」は先頭車大破で廃車にしなければならないほどですから、当分の間車両がありません。

ということで、153系という急行形電車が急遽抜擢されて、「こだま」として東海道本線を走ったのです。
これがいわゆる「こだま」ならぬ「替え玉」と言われた列車なのです。
特急列車なのに冷房無しの急行用電車が使われたのですから、大きな反響を呼んだと言われています。

おじさん世代以上の鉄道ファンなら皆様ご存じだと思いますが、その替え玉と同じ列車が、今、トキ鉄で走っているのです。

本来使用するべきはずの車両が急遽使用できなくなったためというのも60年前の「替え玉」と同じ。
ということは、今のトキ鉄の「替え玉」も、60年経っても語り継がれるかもしれないと私は思うのです。

だったら乗らない手はないでしょう。

トキ鉄の社員はまじめな人間ばかりですけど、私だったら「替え玉急行券」ってのを売るなあ。
トキ鉄の替え玉は急行料金なしでご利用いただけますが、不思議ですよね。
「急行料金なしですよ。」と言うとガラガラなんですから。
私だったら、「ご希望の方には『替え玉急行券』を車内限定で発売します。」とでも言ってみたいと思いますね。
替え玉乗車証を付けて。
そうしたら10人の乗車が20人になるだろうと思うんですけど。

ということで、455のトイレ工事もだいぶ進んできていますし、413の方には検査が終わったピカピカの台車が入りました。
昨日工事関係者の方がいらして、「予定通りです。」と報告していただきましたので、観光急行は4月27日の運転再開です。

だとするとこの替え玉は14・20・21日のあと3日ですよ。
乗っておかねばならんのとちゃいますか?

私は今日乗ったので、とりあえず60年後まで語り継げそうですけど。
まぁ、無理だな。

皆様、観光急行は予定通り4月27日から運転再開となります。

ご利用をお待ちいたしております。

あっ、その前に、今夜と明日の2晩、能生の駅の桜が満開なのでライトアップやります。
皆さん見に来てくださいね。