祝 東京オリンピック開催

いよいよ東京オリンピックですね。

なんだか、世の中混乱していますから、オリンピックの開催についてはいろいろご意見をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
どのようなご意見でも、私は間違っていないと思います。
多様性の時代、人それぞれ立場が違いますから。

開催する側の皆様方も、二転三転、急転直下、朝令暮改。
そういう日本語がすべて当てはまるような状況の中、今日まで努力されてきたと思います。
もちろんアスリートたちも、厳しい状況の中、すべてを大会に向けて集中してきていることでしょう。

私は今、開催地東京から遠く離れた新潟県上越市に居ます。
都内では大変厳しい状況が続いていることは、ニュースで知るのみです。
そんな私が、賛否両論ある中で、日本人として、東京で開催されるオリンピックに対して何ができるか。
何か少しでも皆様方に貢献できることはないだろうか。
そんなことを考えたときに、オリンピックに賛成される皆様方も、反対される皆様方も、どちらでもないという方々もいらっしゃることは承知の上で、一つの鉄道会社を預からせていただいている私として、アスリートの皆様方や、オリンピックを支える関係者の皆様方のご努力には到底及びませんが、こんな形なら応援できるのではないか。

そんなことを考えて、こういう電車を走らせてみようと思います。

急行列車「オリンピア号」です。

「オリンピア」という列車は1964年の東京オリンピックの時、1972年の札幌オリンピックの時に臨時の特急列車として走った列車です。

トキめき鉄道でこの度導入した国鉄時代の急行形電車は、そのどちらのオリンピックも経験している経歴の持ち主です。
その電車に今回「オリンピア」というヘッドマークを取り付けて走ることで、遠く新潟県から、頑張っている皆様方に声援を送りたいと考えます。

頑張っている皆様というのは、アスリートや大会関係者だけではありません。
医療に携わっていらっしゃる方々も、飲食関係で大変苦しい中歯を食いしばって頑張っていらっしゃる方々も、リモート授業ばかりでまともに学校へも行かれない学生の皆様方も、いろいろな人たちが、それぞれの立場で頑張っていらっしゃいます。

世の中を恨む気持ちもわかります。
政治に文句を言いたいのももちろんでしょう。
ただ、トキめき鉄道で走る急行列車は、東京オリンピックの時代から高度経済成長、札幌オリンピック、円高、ドルショック、オイルショック、物価高、バブル、失われた20年、911、311といろいろな苦難の時代をただただ黙々と人々を乗せて走ってきた車両です。

その車両が「オリンピア」のヘッドマークを付けて走ることは、将来への夢と希望につながるのではないか。
そんな気持ちです。

空に虹色の絵を描くことはできませんが、ヘッドマークを付けた電車を走らせることなら私たちにもできる。
そんな思いで準備しました。

もちろん、皆様方全員に同意していただけるとは思っていません。
でも、100人に一人でも「いいなあ」と思っていただければ、100万人以上です。

1人でも多くの方に、新潟県の空の下で、「オリンピア」が復活運転することで、前向きな気持ちになっていただけたら。

いらっしゃることはできなくても、そういう列車が走っているだけで、ちょっとでも前向きになっていただくことができたら、トキめき鉄道で国鉄形電車が走る意味があるのではないか。

そんなことを考えました。

ご賛同いただける方だけで結構ですので、思いを馳せてください。

頑張っている皆様方にエールを送りたいと思います。

運転日:7月22日・23日
えちごトキめき鉄道の朝の快速列車から急行1~4号にこのヘッドマークを掲出いたします。