年末年始安全総点検

今週は年末年始安全総点検ということで、トキ鉄管内の各職場を回りました。

私は、トキ鉄という会社はJR東日本とJR西日本の英知が結集している会社だと考えています。
どちらも安全運行に関しては国鉄時代からのノウハウの蓄積があり、また、過去の教訓や反省から常に「未知のものを既知とし、事故を未然に防ぐ」ということに関して熱心に取り組んでいる会社だということを十分承知しています。
そのJR東日本と西日本に何十年も勤めてきたベテランたちが、最後の仕上げとしてトキ鉄で1から会社作りをしてくたのですから、私はそのことを誇りに思っています。

でも、どんなベテランでも、あるいはベテランになればなるほど、陥り易いミスやヒヤリハットなどがあるというのも事実ですから、今回の年末年始安全総点検のような機会を有効にとらえて、ミスだけではなくシステムの欠陥やフェールセーフの欠陥などをあぶりだして、事故を未然に防ぎたいと考えています。

ということで、今週は年末年始安全総点検ということで、連日早出をして電気設備や土木、車両の検査、運転区など、すべての職場を回り、各職場の皆様方とコミュニケーションを取ることに専念いたしました。

特に、線路の維持管理を行う保線や土木、電気設備や信号通信といった、どちらかというとふだんは裏方に回るような目立たない職場を重点的に訪問して、どんなところに課題があるのかを勉強させていただきながら、「よそ者」の目で安全管理の現状を見させていただきました。

でもね、トキ鉄の幹部たちは私よりもはるかに厳しい人たちなものですから、「社長、安全総点検のスケジュールが決まりました。これでお願いします。」と提出された書類がコレ。

見るとスケジュールが分刻みです。
まあ、鉄道屋さんですから、当然といえば当然ですが。

これは午前中のスケジュール。

午後からは地域を回ったり、出張したり、取材を受けたりの一週間でした。

そう、取材といえば今回の安全総点検を密着取材されている新潟のテレビ取材で言われたんです。

「社長さんって、アイデアとか売り上げアップとか、そういうことに熱心なように見られますが、安全にも力を入れているんですね。」って。

「えっ? 何を言ってるんですか?」
私は驚いて答えました。

地方鉄道がいろいろなイベントや観光列車をやるっていうのは、安全正確に列車を走らせるという土台の上に成り立っていることなんですよ。
その土台が崩れたら観光鉄道なんて成り立ちません。
私は航空会社時代から、安全というものをとことん叩き込まれているのです。

車両研修所で「踏面形状は修正円弧ですか。」なんて話をすると、担当スタッフは一瞬ドキッとした顔をします。
「何でそんなことを知ってるんだ?」なんて感じでね。

だって、鉄道の安全に関してはいすみ鉄道でさんざん勉強させていただきましたから。

ということで、私の怒涛の一週間が終わりました。

でも、明日は地元新井でのイベントと雪月花のクリスマスコースの夜間運転の添乗。
そして明後日日曜日から火曜日までは出張です。

お休みはまだまだ先ですね。

年が明けたら還暦になるおじさんが、何を好き好んで新潟くんだりまでやって来て単身赴任してるの?

そう思われる方もいらっしゃるとは思いますが、私は常に前向きです。
ていうか、細かいことは考えないノー天気な性分ですので、毎日楽しくやっております。
それに何より、毎日素敵な出会いがありますことに本当に感謝感激しております。

いやあ、新潟って面白いところですよ。

本日お世話になりました能生の皆様、ありがとうございました。

例の話、どんどん進めましょう。

よろしくお願いいたします。