愛称って何だろう?

このところ眼科に通って治療を受けているので車に乗るのをちょっとやめております。

近くのイオンに行く程度なら大したことはないのですが、都内へ出かけたり、高速道路に乗って遠くへ出かけたり、あるいは夜間、暗くなってから乗るのは危険回避の意味でやらないようにしているのですが、ということは、よく電車に乗るわけです。
そして、ふだんなら乗らないような電車に乗るのです。

ということで本日は東武野田線に乗りました。

なつかしいなあ。8000系。
この電車は私が小学校の頃から走っているんですから、実に懐かしい。
ありがたいですね。こんな体験が今の時代にできるなんて。

ところで、この東武野田線は何年か前から「アーバンパークライン」と呼ばれるようになりました。
アーバンとは都市のこと。
パークは公園ですから、日本語で言えば公園都市線とでも言いましょうか。

東急には田園都市線という路線がありますが、あれは渋谷(都市)から田園地帯(当時の沿線)に向かう路線ですからまあ理解できるのですが、野田線の場合はパークはわかるけど、起点に当たる船橋も柏も大宮も、どう考えても「アーバン」ではないのに、どうしてアーバンなのでしょうかね。

一般公募から名付けたようですが、山手線の新駅もそうですが、一般公募って必ずしも1位になったものを採用するとは限らないようですから、どうなんでしょうねえ。
ということはつまり、鉄道会社の意図が大きく反映しているということになるようです。

最近では旧国鉄の会社もいろいろ「愛称」を路線に付けているようですが、「愛称」ってなんなんでしょうかねえ。

私の常識では、愛称というのは「本名以外の、親しみを込めて呼ぶ呼び名で、いわゆるニックネーム」だと思うのです。
ということは、周りの人間から自然発生的にわいてくるように、いつの間にかそう呼ばれて、そのうち定着した呼び名というのが「愛称」であるはずです。

でも、どうも昨今の鉄道路線の愛称などは、自然発生的にわいてきたものではなさそうで、会社側がこの路線の愛称はこれですと発表して決めているように思います。
だから、なかなか定着しないのではないでしょうか?

アーバンパークライン?

アーパー線と呼ぶ人もいるようですが、どうなんでしょう。

いすみ鉄道の場合ですが、愛称は「い鉄」。
これは地元の高校生たちが自然発生的にそう呼んでいたことから、今でもふつうに「い鉄」と呼ばれていますが、そういうものが愛称だと私は思います。

会社が、これが「愛称」ですって発表するような愛称は、やっぱり本来の意味である「親しみを込めて呼ぶ呼び名」ではないと思います。
だって、私のことをこう呼んでください!って自分から言ってるのですからね。

もっとも、せっかく昔ながらの根室本線という名前がありながら、「花咲線」って呼んでくださいって自分から言っといて、その花咲駅を廃止してしまうような莫迦な会社もありますから、まあ、そういう会社は思考回路はほとんど機能していないと自分から言っているようなもので、それから比べれば野田線がアーバンだろうがパークだろうが、東武鉄道はしっかりしているから良いのでしょう。

こんなスタチューをつくって一生懸命蒸気機関車を頑張ってくれている会社ですから、109さんではなくて、東武さんがJR北海道の観光列車をやっていただければ、お互いのためになるのではないか。

そんなことを考えた電車の旅でございました。