春爛漫の季節を迎えました。
いすみ鉄道沿線ではたくさんの花が咲き乱れています。
霞たち花々が咲き乱れるこの季節になると、お付き合いのある何人かに別れを告げられます。
「今度、・・・へ赴任することになりました。」
「この春で退職することになりました。」
私は今のところ送る側ですから、まるで孟浩然を見送る李白の心境です。
本日の総元駅です。
桜はまだ5分咲き程度ですが、夢の世界の光景ですね。
平日の日中なのに、山の中の無人駅がこの盛況ぶりです。
駅員が不在の駅なので、今日は私が出かけて列車が来る時にお客様に注意をして歩きました。
列車も日中走る2本のうち1本は2両編成にして対応しています。
ただし、これが限界ですね。
何しろ5両しかないものですから。
ディーゼルカーは給油も必要ですし、点検もあるし、夕方から出庫する車両もありますから。
ということで、この時期は大変列車が混み合いますことをあらかじめご了承ください。
また、駅や沿線で撮影される方は、マナーを守って譲り合って撮影してください。
鉄道の写真をふだんから撮影されている方はほとんど問題ないのですが、この時期いつも危険を感じるのが「にわか鉄道マニア」の人たち。お母さんが撮影に夢中になって子供の手を放したり、おばさんがスマホを構えて白線から身を乗り出したり。あるいは踏切が鳴っているのに平気で横断するおじいさんがいたり。
乗務員や職員は時には強い口調で注意しますから、そう言われないようにしてください。
撮影者からの職員の態度についてのクレームは基本的に受け付けておりません。
クレームする人は、自分は正しいと思っていますから、職員の態度が悪いなどと言いますが、乗務員や職員が危険と判断しているということを忘れないでください。
この時期はうちの職員は、実は一番ピリピリしているんです。
中には、「乗ろうと思っていたんだけど、ホームの端で撮影していたら俺を置いて列車が出発してしまった。」などとクレームする人もいますから。
「お客さん、それは単なる乗り遅れですから。列車は時間になったら発車します。」と私ならそう答えます。
ところで、今年は桜が一気に咲きましたね。
昔、ロンドンやニューヨークでよく感じたんですが、3月の終わりにサマータイムが始まって、時計を1時間進めると飛行機も夏ダイヤになります。そうなると、一気に夏になるんですよ、彼の地では。
同じように10月の下旬にサマータイムが終わって時計を1時間戻すと、翌週には霜が降りるように一気に冬になる。
ロンドンやニューヨークでは春や秋がないんです。
温暖化の影響でしょうか。
今年はなんだか日本もそんな感じですね。
いすみ鉄道沿線でも初夏のようなお天気でしたが、今日は北海道でも20度を超えたようで、驚きのニュースが届きました。
だんだん風情がなくなっていくのかもしれません。
移動や退職で旅立っていく孟浩然の皆様、どうぞお元気でご活躍ください。
《参考》
故 人 西 辞 黄 鶴 楼
烟 花 三 月 下 揚 州
孤 帆 遠 影 碧 空 尽
惟 見 長 江 天 際 流
私が文学少年だったころの思い出の漢詩です。
(困ったなあ。こういうところで教養が出ちゃって・・・)
あとは自分で調べてね。
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