北海道の釧路市は夕日で町おこしをしています。
夕日が観光の資源になるというのです。
実際に夕日が見られるかどうかはその時のお天気ですから、これは旅行商品になりません。
「釧路で夕日を見るツアー」などというお題目でツアーを募集したら、「では、夕日が見られなかったらどうするんですか?」という話になるのが今の旅行業界ですから、法律的にはそういう旅行商品を作るということは旅行会社にリスクが発生します。
そう考えると、コンプライアンスで敬遠する人たちは釧路を商品化することには二の足を踏みますが、でもやっぱり釧路の夕日は一見の価値があるわけで、神のみぞ知るお天気に気を使って何もしないよりは、何かやった方が良いわけです。
でも、北海道の釧路まで行って、夕日が見られなかったらどうするんだ。
そういう人もいるかもしれませんが、そういう人は釧路のお客様にはなれないですよ、ということで良いのではないかと私は思います。
幣舞(ぬさまい)橋から見た昨日の釧路の夕日。
なんだかんだで、こんなにお客さんが来ています。
いらしていただいた方にだけ、きれいな夕日がプレゼントされる。
それで良いのではないでしょうか。
都会人に媚び売る必要なんてないのですから。
飛行機を予約してせっかくやってきたのに夕日が見えなかったらどうするんだ。
そうしたら、「またいらしてくださいね。」で良いんですよ。
そして釧路のすごいところは、夕日を売り物にするということは、見られても見られなくても、観光客は釧路で泊まるんです。
そしておいしいものをたくさん食べて、思い出を作って、お金を落としてくれるんです。
釧路に泊まっておいしいものを食べれば、たとえ夕日が見られなかったとしても観光客は百パーセント満足します。
これぞ、設備投資ゼロ、原価ゼロの観光商法だと私は思います。
ということで、昨日は釧路新聞の社長さんと会合。
本日は釧路から帯広へ移動して、十勝毎日新聞の社長さんと会合。
釧路と帯広の新聞社の社長さんが、私からいすみ鉄道の話を聞いてどうするんだ?
と思われる方もたくさんいらっしゃると思いますが、皆様方は真剣に、いすみ鉄道にヒントを探して、いすみ鉄道の方式を取り入れようと考えていらっしゃるようです。
これが、地方で頑張っていらっしゃる方々にとってのいすみ鉄道の価値なんでしょうね。
この価値を、日本全国に広めることも、私のお仕事だと最近は実感しております。
最近のコメント