昭和は遠くなりにけり

天皇陛下が生前退位のお気持ちを述べられたというのがトップニュースとして伝えられています。

 

ご公務に頑張っていらっしゃられますがすでに80を超えられているわけですから、大変だと思います。

何とか、お気持ちにこたえられるような制度を作っていただき、ゆっくりとしていただきたいなあと願うばかりです。

 

ついこの間平成が始まったばかりのような気がしますが、もう30年近くになるんですよね。

 

先日は永六輔さんがお亡くなりになられました。

大政治家だった鳩山邦夫さんも、世界的演出家の蜷川幸雄さんも、このところ大物が次々と他界されています。

昨年末ですが、水木しげるさんも野坂昭如さんも、もういらっしゃいません。

 

なんだか昭和が足早に去っていくような気がします。

 

わたくし事ですが、義父が昨年末に亡くなりました。

私は父と早く別れたものですから、20代のころから義父を本当のおやじのように思っていて、お互いに理解していた部分があったと思います。

彼は大蔵省の役人だったんですが、電気の知識に強く、昭和30年代から秋葉原で真空管などを調達しては、自分で壊れたテレビを修理して、それを販売して一儲けをした人間で、「俺はアルバイトのお金で家を建てたんだぞ。」と豪語していました。

私が航空会社に勤めながら個人で会社を設立し、鉄道DVDの仕事を始めたときには、「よくやった。」と大変喜んでくれました。

昭和中期の混乱した時代を巧みに生き抜いてきた人間だったんですね。

最後は、枕元にどうしてもテスターが欲しいと言って、古いテスターを自宅から持って行って、手が届くところに置いてあげたら、静かに息を引き取りました。

昭和2年生まれのバリバリの昭和人でした。

 

田舎の人は気づかないかもしれませんが、東京はお盆なんです。

このところ他界された方々も、新盆ですね。

 

今夜、東京はひどい雨。雷と豪雨でした。

それが流れて千葉県が大変なことになりましたが、なんだか、お弔(とむら)いの雨のような気がしてなりません。

 

川の向こうへ行かれてしまった諸先輩方に笑われないように、もう少しだけ、しっかり仕事をさせていただきたいなあと考える今夜でございます。

 

諸先輩方へは、どうぞ私たちを温かく見守ってくださいね、というのが新盆を迎えた我が家の祈りであります。