先週、一畑(いちばた)電鉄に出張しました。
一畑電鉄と言えばもう皆さんもご存じだと思いますが、映画:Railwaysで中井喜一さんが49歳で運転士になった島根県のローカル線です。
映画化された後、ローカル線としてその恩恵をどう受けたのか、そして、今の状況はどうで今後どのような方向に進もうとしているのか、とても気になる鉄道です。
地方の中小私鉄では大体どこもそうなんですが、一畑電鉄でも東京や大阪で使用された電車を中古で導入し、大切に使用しています。
左の白いボディ-は元京王電鉄5000系の2000系。右の緑色の電車は元南海21000系の3000系。
3000系は南海電車の時代のカラーに復元されていますので、関西出身の方には懐かしいカラーリングです。
2000系も1編成ですが、京王線時代のカラーに復元された車両がありますので、東京の人も大阪の人も初めてきたのに懐かしいとあって、鉄道ファンに大人気の路線です。
と、ここまではいすみ鉄道のキハ52・キハ28と同じですね。
一畑電鉄がいすみ鉄道にできないことをやっているのは、この左の元京王の2000系の車内を観光列車に改造していること。
どのように改造しているのかというと、こんな感じです。
一畑電鉄は宍道湖のほとりを走る風光明媚な路線ですが、観光でいらしたお客様にお楽しみいただけるように、車内の座席を宍道湖の方に向けて設置しています。
この座席(右側)はもちろん回転式でお客様のご要望によって向きを変えることもできますから、観光バスのお客様や貸切運転などで大好評のようです。
いすみ鉄道ではこういう改造をすることはできませんので、キハ52・28もJR時代そのままで使用していますが、1両ぐらいこういう観光列車「らしい」車両があってもよいなあと思います。
映画の舞台になった一畑電鉄では、撮影された場所で各シーンを紹介するボードがこのように建てられています。
こうボードが色々なところにあって、映画を見て訪ねてきた人たちが再確認できるような仕掛けになっています。
いすみ鉄道でも「菜の花ライン・・・」でこれをやりたいのですが、NHKさんが写真提供を含めてOKしてくれませんので残念ながらできません。
テレビで放映することを英語でON AIRと言いますが、その名の通り、空気に乗せて流れてしまったら終わりですから、同じ映像作品でもテレビドラマは後に残らないんですね。だからこそ、こういうボードで記憶にとどめたいと思うのですが・・・。
今度はやっぱり映画でしょうね。
一畑電鉄は出雲大社へ行くお客様を運ぶ目的の交通機関でもありますが、実は、出雲大社が今年60年に一度の遷宮が行われたということで、平日の日中にもかかわらず、電車はとても混んでいて驚かされました。
この写真は終点の出雲大社前駅ですが、駅舎は昔からの建物で、それをきれいに改装して使用しています。
大々的に建て替えるのではなく、最低限の費用で昔からの駅舎を大切に使用している姿は見習わなければいけませんね。
ところが、その駅舎のすぐわきには、全く新しい建物が。
何だろうと思ってのぞいてみましたが、おしゃれなカフェとイタリアンのレストランでした。
どうして?って思われる方もいらっしゃると思いますが、出雲大社はご存じ「縁結びの神様」ですから、ご縁にあやかろうと、観光客の多くは妙齢の女性なんです。
だから、おしゃれなカフェとイタリアンはMUSTなんですね。
いすみ鉄道でもイタリアンを始めて大好評をいただいておりますので、あとはおしゃれなカフェですかね。
作るとしたらどこが良いかなあと、プランがふくらみます。
若い?女性のグループでにぎわう出雲大社前駅。
12月の平日ですよ。
ローカル線としては驚異的な光景です。
沿線には結構絵になる場所があるんですね。
いすみ鉄道にも意外と絵になる場所がありますから、これは互角に勝負できるかも。
あっ、そういえば、いすみ鉄道沿線にも出雲大社があるんです。
皆様ご存知ですか?
国吉ですよ。
駅から徒歩約10分のところに、正式な出雲大社の分社があるのです。
知らなかったでしょう。
だから、国吉駅にも「出雲大社前」と名前を付けても、間違いではないんです。
ここ数年のいすみ鉄道の驚異的回復力を振り返ると、結構ご利益ありそうだと思いませんか?
国吉の出雲大社のご紹介(いすみライフスタイル研究所のページです。)
懐かしい電車の博物館のような一畑電鉄に、皆様もぜひ一度出かけてみてください。
一畑電鉄の皆様、いろいろ勉強をさせていただきましてありがとうございました。
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