北京訪問

先週、私が「団塊の世代について」とブログに書いたところ、いろいろなところで引用していただき、大反響で、いすみ鉄道のホームページには1日3万件ものアクセスがありました。
曰く、「あの社長は公共交通機関でありながら、お客を選んでいる。」とか、「このぐらいはっきりものを言った方がわかりやすくて良い。」などなど、私が知らないところで、皆さん、意見が白熱していたようです。
そんなこととはつゆ知らず、私は月曜日から昨日まで、2泊3日で北京に行ってきました。
なぜ今、北京か、と思われる方もいるかもしれませんが、私はどうも昨今の日本人の中国人嫌いや中国バッシングという日本での傾向に疑問を持っていて、これはもしかしたらマスコミが騒いでいるだけで、国民はそれをうのみにしているだけなんじゃないか。本当は違うんじゃないかと考えているからで、自分の目で確かめてみてから判断しても遅くないんじゃないかと考えていたからです。
私の知る限りにおいては、日本は過去1000年以上の間、中国を尊敬してきていますし、日本の文化というのは中国から、一部は朝鮮半島を経由して入ってきています。
日本でも戦前までは中国思想を尊敬する教育がなされていて、例えば孔孟思想など、私の親父の代でも、論語をふつうに諳んじているのが教養と言われていました。
今、私たちが使っている四字熟語なども中国の思想なわけです。
私の名前の「亮」という字も、諸葛孔明からいただいたものだと、自分の親父に子供のころから言われてきたものですから、自分の名前の由来になっている中国を、マスコミの報道をうのみにして否定することはしたくないというのが本心なのです。
そういうことで、私は月曜日に成田空港から赤い翼の飛行機に乗って北京へ向かったのです。
もっとも。今の時期になぜ北京へ行ったかというと、実は私の親友が4月から北京に赴任していて、「一度遊びに来てください。」とメールで連絡をくれていたので、「じゃあ行ってみるか。」となったわけですが、7月の下旬に私が「8月の終わりごろに時間が取れそうなので北京へ遊びに行くよ。」と連絡をしたところ、とても喜んでくれて、歓迎式典を北京で用意してくれていたのです。
皆様ご存じのとおり、今の時期に日本人は誰も北京へ行こうなんて思わないようで、彼は「鳥さん、本当に来てくれるのか?」と聞くので、見かけによらずフットワークが軽い私は、「ああ、もちろん行くよ。どうして?」と尋ねたのですが、
「実は4月に赴任して以降、誰も来てくれないんだ。鳥さんが初めてなんだ。」と言います。
北京への赴任の連絡をすると、「遊びに行くよ。」とみんな言うんだけど、実際に来てくれるのは私が初めてなので、北京に駐在する日本人会を代表して歓迎しますとなりました。
そう、彼は着任早々、北京の日本人会の会長という大役を仰せつかっていて、「それじゃあ私も協力しましょう。」ということで、北京で講演会と親睦会を開いてもらうことになったのです。
実は私の友人は、私が2009年6月にいすみ鉄道に着任すると、すぐに連絡をくれて、9月には息子さんを連れていすみ鉄道に遊びに来てくれて、その後、いすみ鉄道の車両を貸切で車内で会議を開いてくれたりで、着任当初、存続の目処が立つ前の、私にとってとても不安だった時期に、彼は何度もいすみ鉄道を訪ねてくれて私を励ましてくれたので、私としても、今の時代に北京に駐在を命ぜられた彼の不安な気持ちがよくわかりますから、何とか励ましたいと思っていたのです。
ということで、わずか2泊ではありますが、北京へ行って実際に自分の目で今の中国を見てきたということであります。
感想としては、「いや~、楽しかった。」
私が接した中国人はみんな親切だったし、日本で報道されているようなことは、ほんの一部なんだということがわかりました。
結論から言って、中国とは仲良くするべきだということがよ~くわかりました。
皆さんも、相手を批判する前に、自分でよく見て見ましょうね。
マスコミの言っていることが本当だと思っているようでは、インテリゲンチャとは言えないと思うのです。

[:up:] 私の親友。日本航空北京支店長 江利川宗光さん。
北京のエリーです。
彼と私は共に昭和35年6月30日生まれ。
この世に生を受けてから同じ時代をずっと過ごしてきた戦友のようなもので、成田空港にいたころからの仲良しなんです。
実は彼は4人子どもがいて、私は5人。
昔から、「鳥さんには負けたよ。」と言ってくれています。
別に勝ち負けではないですが、この2人で9人の子供がいるんですから、それだけで日本の将来に貢献していると2人とも思っています。

[:up:]北京で活躍する日本の代表の方々。
左からJNTO日本国家旅遊局北京事務所代表 高柳允人さん(JR北海道から派遣)
JTB中国 佐藤弘幸さん(JR東日本から派遣)
JNTO日本国家旅遊局 北京事務所所長 伊地知英己さん(国交省)
私、
江利川宗光さん 日本航空北京支店長
日本大使館一等書記官 斎藤敬一郎さん
日本航空北京支店セールスマネージャー 堀尾悠さん
江利川さんのご自宅での1コマですが、実はそうそうたる顔ぶれなんです。

その中でも一番意気投合したのがJNTO北京事務所の伊地知所長さん。
伊地知さんは鉄道が大好きで、いすみ鉄道にも乗りに来てくれていますし、キハ52、キハ28、キハ30など国鉄形ディーゼルカーを観光資源として走らせていることに大変共感をしていただきました。
彼らは皆、北京からいすみ鉄道を応援してくれているのです。
(つづく)