甲子園では沖縄尚学が優勝しました。
敗れた日大三高は準優勝。
どちらもおめでとうございます。
毎年のことですが、高校生たちの熱闘は感動させられました。
さて、私は高校野球にはあまり興味はないものの、自分の息子が野球をやっていましたので、やはり気になります。
そんな中で今年一番気になったのが、公立高校の出場校がわずか6校ということです。
49校中6校しか公立高校が出ていない。
しかも年々公立高校の出場校数が減っているような気がしましたので調べてみました。

あらあら、もうほとんど右肩上がりで私立高校になってきています。
私が中学、高校だったころは公立の中でも特に商業高校や工業高校などが名を連ねていて、そう、確か中学3年の時の優勝校は習志野高校。
あのタイガースの掛布さんの出身校。
この他にも巨人の篠塚さんは銚子商業。
我が佐倉市が誇るミスタージャイアンツの長嶋茂雄さんも県立の佐倉高校ですから、昔は公立高校が強かったのですが、この衰退劇はいったいどうしてなのでしょうか?
と、考えるまでもなく、誰だってわかると思いますが、公立高校は指導体制がなっていないのです。
逆に言うと、今年出場した6校はそれなりに指導体制ができているのでしょう。
私は野球解説者ではありませんので深い知識はありませんが、ベスト4まで残った県立岐阜商業は公立でありながら専用グラウンドや室内練習場がある。
市立船橋は昔からですが野球に限らず、サッカーなどほかのスポーツも強い。
その理由は船橋市が予算を取って練習場を確保したり、移動のための専用バスを数台所有している。
佐賀北や佐賀商など公立王国と呼ばれる佐賀県も、中学の部活以外に県内の中学生硬式野球クラブの県大会があって知事杯が授与されるなど、県を挙げてスポーツを育成している。
など、強いところにはそれなりの理由がある。
でも、そのそれなりの理由というのは、私立高校だと当たり前なんです。
専用グラウンド、移動のためのバス、実績のある指導者(これは結構お金がかかる)、寮など、私立学校では当たり前の指導体制が公立学校ではできていないので、つまり、野球部が強くならないのです。
学校の先生が「部活を持ちたくない」とか「働き方改革」とか言ってるようじゃ、強くなるわけありません。
強くならないということは良い生徒が入ってきませんから、当然さらに強くなることはない。
つまり、そういうスパイラルに陥っているのでしょう。
実はこれ、勉強も同じだと思います。
私は学校を出てからしばらく受験のための学習塾に勤務していましたし、5人の子どもを育ててきましたから、他の人よりもいろいろな学校を見て来ていると思いますが、公立高校というのは基本的に受験指導はありません。
受験の相談はありますよ。だけど受験指導は無い。
聞こえの良い言葉でいうと「生徒の自主性を重んじる。」ですが、簡単に言うと放任主義です。
つまり生徒が自分で考えて勉強しなければならない。
だから、自分で予備校へ行かなければならないわけです。
これに対して私立高校は進学校であればきちんとしたカリキュラムがあって、受験指導をしているし、中高6年一貫校であれば高校2年までに6年分の教科を全部終えて、高校3年生は1年かけて受験指導をしています。
となると、受験で結果が出るようになる。
東大何名、早慶何名ってやつね。
そうなると良い生徒が入ってくるようになるから、さらに結果が出るようになる。
これが私立高校です。
今から50年前、私は中学3年生で受験生でした。
当時、東京はすでに公立高校の権威が崩れていて私立が台頭してきていましたが、地方都市では公立至上主義がありました。
わかりやすく言うと、公立高校は頭の良い生徒が行って、公立に入れなかった生徒が私立へ行くという公私の関係ですが、甲子園の出場校のデータを見ても1970年代は私立は4割程度で多くが公立高校です。
当時は公立高校というのはそれなりの実力があったのでしょうね。
ではなぜ公立高校がここまで衰退しているのかと言うと、その議論はここではしませんが、今の世の中、少なくとも上を目指すのであれば私立へ行った方が「効率」が良いと私は思います。
世の中いろいろな考えがありますし、生き方があります。
勉強ばかりが人生ではありません。
東大や早慶を目指すばかりが人生ではありませんし、誰もが子供を私立へ行かせることができるわけではありませんから、「そうじゃないよ」とおっしゃる方はスルーしていただければよいと思いますが、こと「上を目指そう」と思った時には、野球も勉強も私立へ行った方が「効率」が良いのではないでしょうか。
私自身もそうですが、うちのカミさんも事情があって私立へは行けず、公立高校へ行きましたが、そんな二人が子育て中に口を揃えて言っていたのは「公立高校に行かせるのはやめよう。」ということで、4人の男の子を高校から大学付属の私立へ行かせました。
お陰様で4人とも浪人することなく大学へ行きましたが、その分親は「働けど働けど我が暮らし楽にならず」というじっと手を見る人生になりました。
親が子供に残してあげられる財産は、お金ではなくて教育だと思っていますから、すっからかんでも私たちは納得していますが、その点では公立へ行かせなくてよかったと思っています。
何度も言いますが、人生人それぞれです。
上を目指すと言っても勉強だけではなくて、それぞれの目標があると思いますから、その目標に向かって頑張って行けばよいと思いますが、高校野球も大学受験もある意味で時間との勝負ですから、合理的に効率よくやらないと勝てないというのも事実なんです。
東京出身の人間が田舎暮らしをしていると気が付くことがあります。
それは、田舎では公立信仰がいまだに残っているということ。
特に県立御三家と呼ばれるような学校があると、「そこへ入れれば安心だ」的な根拠のない考えがはびこっていたり、その学校出身の人たちが町の中の各所で重鎮を務めていたりしますから、なんとなくですがその学校を目指して勉強して、入れれば安心するような風潮が見られます。
でも、それって何の根拠もないどころか、単なる根拠のない自信なんです。

この6月に東京大学のゼミでお話をさせていただくことがありました。
1~2年生でしたが、気になったので聞いてみたんです。
「この中で、現役で東大に入った人?」
って。
でね、手を上げた彼らに聞いたんですよ。
私立高校ですか、それとも県立高校ですか?って
ほとんどが私立の進学校でした。
手を上げなかった人にも聞きました。
ある学生さんは地方都市の県立高校だったそうです。
県内御三家と呼ばれるような学校だったようですが、受験指導は何もなし。
浪人中は県庁所在地の予備校へ行きました。と言ってました。
まぁ、私の仮説通りですね。
これは私の考え方ですが、公(おおやけ)のものというのは「ミニマム」だと思っています。
だから、なんでもそうですが上を目指すのであればミニマムに依存していたのでは無理なのです。
何だか知りませんが、高校無償化の話が出ているようですね。
そうなるとミニマムがさらに加速しそうで不安です。
ということで受験生の皆さん、受験生を持つお父さんお母さん、特に地方都市では危険がいっぱいですからね。
もし県立高校を目指すのであっても、並行して県庁所在地の進学予備校に通うぐらいでないと、全国区の目標には手が届きませんから。
これ、地方都市に住んでいると意外と気が付かない落とし穴だと思います。
まぁ、本人の学力にもよりますけど、GMARCHぐらいなら地域一番校で勉強すれば十分だとは思いますが。
ちなみに、私がもし50年前に戻って人生をやり直せるとしたらどうするか?
高校受験で私立の受験校に入るかなあ?
いや、たぶん入りません。
今の時代ならもしかしたら通信制の高校へ行きながら料理の修行と経営の勉強をします。
そして、肉屋と魚屋と八百屋と酒屋を併設するレストランを始めたいと思います。
肉、魚、野菜の最高の食材を自分で選んで、最高のお料理と最高のお酒を提供するレストランをやってみたいと思います。
なぜなら、おいしいものは人を笑顔にしますから。
いろいろな仕事がありますけど、私は人を笑顔にする仕事というのが尊い仕事だと思っていますので、今でもこんなことをやっているのであります。

受験生の皆さん、
そろそろ佳境に入る時期だと思いますが、健康に気を付けて頑張ってください。
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