今日は地元で講演でした。

時事通信社さんの内外情勢調査会という全国的な組織があります。
その内外情勢調査会の地元支部が主催する会合がありまして、今日は私が講師としてお話をするチャンスをいただきました。

大井川鐵道へ来てまもなく1年になりますが、ときどきこうして地元の皆様方の前でお話をさせていただいております。

「あの社長はどんな人間なんだ?」

皆さん疑心暗鬼の方も多いと思いますし、それよりも何よりも大井川鐵道のことを地元の皆さんが意外と知らない方が多いので、宣伝させていただく良いチャンスです。

こういう会合は地元の重鎮の方々がお集まりになりますので、本当に良いチャンスなのであります。

ということで、本日お会いいたしました皆様、ありがとうございました。

ところで、インドで飛行機が墜落しましたね。
今の時代は一部始終の映像が残っていて、ネットで拡散されていますので、私も何度も見ましたが、イヤな落ち方です。

今でもよく夢で見るんです。
自分が出発させた飛行機が離陸直後に墜落する夢。

あの映像は夢そのものです。

私はまだ30代の頃でしたが、飛行機の重量バランス計算を担当していたことがあります。
B747-400ジャンボジェットはヨーロッパまで燃料を110トン以上搭載して、離陸重要が350トンぐらいになります。
機体の乾燥重量が確か170トンぐらいでしたから、燃料110トン、貨物、乗客、荷物、機内装備品などを搭載して離陸重量を計算するのですが、その時に飛行機のどの場所に何を積むかも計算してプランを作り、搭載課に指示を出します。
そして機長に確認してもらってサインをもらって出発です。

これをディスパッチと言いますが、飛行機の重量バランスというのはとても微妙で、離陸時のトリムの位置、着陸時のトリムの位置など、操縦に直結する数字を計算するのですが、自分の計算が合っているのかどうか、最初の頃は不安でした。

だから、飛行機がゲートを離れて滑走路へ向かい、滑走路を走って離陸する姿を見送ってホッと胸をなでおろしていたことを思い出します。

離陸だけじゃありません。
到着時のトリムセッティングも気になります。
飛行機は飛んでいるうちに燃料を消費しますから、どんどん軽くなっていきます。
そして、当然ですが重心位置も変わってきます。

だから、着陸する飛行機を見ているととても気になるのです。
ちゃんと着陸できるだろうか・・・って。

当時は今のようなインターネットはありませんから、もちろんフライトレーダーなどもありません。

午前11時に離陸して行った飛行機が12時間飛行してロンドンには日本時間の午後11時に到着します。
だから、11時半ごろまでテレビを点けて起きていて、夜中にニュース速報が流れなければ、「あぁ、到着したな。」と思って寝ていたのです。

そういうストレスがかかる仕事でしたが、そのうちあまり気にしなくなってきましたが、でも、今でも時々離陸滑走していく飛行機が飛びあがったとたんに失速してそのまま墜落する光景の夢を見るのです。

そして、今回のインド航空の墜落シーンは、まさしく夢の中のシーンと一緒でした。
離陸したものの上昇できず、そのまま機種を上げて失速して炎と黒煙に包まれる。

たくさんの方がお亡くなりになられましたが、本当にお気の毒です。
飛行機事故の恐ろしさを目の当たりにしました。

去年の暮れぐらいから飛行機事故が多発しているような気がします。
何だか嫌な感じですね。

交通事業者として身を引き締めていかなければなりません。