C108が重症です

昨日お知らせいたしましたSL、C108号機の不具合ですが、重症のようです。

今週末は黒SLの運転が無いようですから、会社のホームページでは来週以降の運用について、明日の午前中に発表する予定です。

基本的には、C108号機を使用するSL急行「かわね路」「南アルプス」は他の機関車で代走となる予定です。
他の機関車と言っても、まぁ、決まってしまいますが、ブルートレインE314を充てるように鉄道部には伝えておきました。
まだ、決定ではありませんよ。
ていうか、どの機関車になるかは正直申し上げて未定でございます。

まさかのトーマス?

そりゃないと思うけど。

C108の故障個所ですが、先輪の車軸を受ける装置の取り付け部分のゆるみ。
その部分だけなら締め付けて溶接をすればよいのですが、実はこの部分、ふだん故障するところじゃないのです。
で、そのふだん故障するようなところじゃないところ、つまりふだん力がかかるようなことが考えられないところに不具合が見つかったということは、その前後の走行装置に何らかの不具合が発生して、その影響でふだん故障するようなことがないところが故障したと考えられるわけで、つまり、事象が発生したその場所はもちろんなんですが、なぜそこが故障したのだろうかと考えて、その原因を探して対処しなければ「はい、もう大丈夫です。」と胸を張って安全ですとは言えないわけで、場所が機関車の一番前の車輪ですから、走行中に破断でもしたら即脱線に繋がりますから、ねじ絞めて溶接して応急処置で対応してください、とはならないのであります。

今まで大井川鐵道では何両ものSLを運行してきましたが、40年以上の経験があるSLチームが、「この部位の故障は聞いたことがない。」というのですから、安全統括管理者である私としては、その意見を尊重して、つまり、SLを愛するSLチームの考えに対して、経営的に「走れ」とは言えないのであります。

こういうことって、たぶん大丈夫なんですよ。
だけど、それじゃダメなんです。
たぶん大丈夫と言うことには根拠がありませんから。

経営者が陥りやすいところですね。

ご予約いただいて楽しみにしていた皆様方には大変申し訳ございませんが、黒SLの列車は運休となりますのでご理解くださいますようよろしくお願いいたします。

もともとC108号機は5月いっぱいの運行で、6月から10月まで定期検査に入る予定でしたから、この故障も検査期間中に対応する予定です。
後は分解して不具合の程度を確認することからになります。

▲昨日の代走急行

▲今日の代走急行

ところで、C108号機の運休で、昨日からブルートレイン塗装の機関車が急行列車の先頭に立っています。
で、昨日と今日の写真を載せてみましたが、何かお気づきになられますでしょうか?

わかります?

よ~く見てください。

わかりましたよね。

そう、パンタの位置が違っています。
昨日は後パン、今日は前パン。

大井川鐵道では通常電気機関車は今までの慣行として後パンで走っていましたが、昨日の様子を見て、前が下がっているとなんとなくカッコ悪く見えたので、今日、鉄道部に聞いてみたら、「どちらでも大丈夫ですよ。」とのことでしたので、「じゃあ、前パンにして。」とお願いしてみました。

写真だけ撮りに来る人たちは鉄道のお客じゃない。
そういう考えの人もいるとは思いますが、地域にお金を落としていただける交流人口に寄与してくれているわけですからね。
せっかく静岡まで写真を撮りに来てくれるのだったら、いい写真撮ってほしいじゃないですか。
私はそう思います。
だから、乗務員の判断にはなりますが、前パンにしてくれたらラッキーですね。

ていうか、なぜ後パンなのかと聞いたら、やはり倒木などが架線に絡まった際に、前パンだとパンタを支障する確率が後パンに比べて少し高くなると判断したらしいのです。

じゃあ、両パンは?

直流区間ですから両パンでももちろん構わないのですが、片パンで十分なのに両パン上げると、パンタのすり板の摩耗が早くなるでしょう。
すり板を長持ちさせるのですから、片パンで十分なのです。

SLはもちろんですが、ELもお金がかかるのであります。

ということで、SLが不具合なのでいらしていただくお客様に少しでもご満足いただけるように、たとえ写真を撮りに来るだけでも地域にとっては大切なお客様だし、撮った写真は長年残るわけですから、できるだけいい写真を撮っていただきたいというのが、社長以下、大井川鐵道職員の願いなのであります。

だから皆さん、いらしてくださいね。
こういうトラブル発生時は、車両運用が乱れますから、何かいいものが見られるかもしれませんよ。

そう、陸羽東線迂回の寝台特急「あけぼの」や、C62故障のためD51とC62が重連運転した函館本線急行「ニセコ」もありましたね。

私としては、今月中は通われた方がよいと思いますよ。

そして、ご乗車の思い出と撮られた写真は、ずっとずっと残るのであります。

ときどき登場するこの写真。
私が小学校6年生の時に撮ったもので、1972年4月ですから53年前。
撮った写真は残るのでありますから、鉄道会社の職員としては、こんな写真撮ってもらいたくはないのであります。

皆様、大井川鐵道にぜひいらしてくださいませ。