今日はレールパークイベント

今日はレールパークが久しぶりに開園しました。

元日の地震で扇形庫の建物に強度的不安が表面化したことから、今年は建物内を開放することなく、制限付きでの営業を余儀なくされていますが、そんな中でも若手スタッフを中心にイベント形式で月に1~2日程度オープンさせようというのが今年の方針に決まりました。

開園から3年、毎年12000人の入場者がありましたので、地震の不安だけで営業を閉じてしまうという選択肢はありません。できる範囲内で継続していこうという趣旨です。

今日は天候にも恵まれ、たくさんの家族連れでにぎわいました。

久しぶりに動くD51を見て、私も元気をもらいました。

お金がない会社ですが、お金がないならないなりに工夫をするということで、貨物さんから譲っていただいたコンテナを並べて屋台村のように配置し、奥にはプレハブの本部売店を設置するというスタイルですが、貨物のコンテナを身近に感じることができて、これはこれでちびっ子から大人まで、なんだかワクワクする仕掛けです。

レールパークはマニア向けの施設というよりもファミリーで楽しんでいただく傾向がありますので、「鉄道の町直江津」のちびっ子たちに鉄道に親しんでいただいて、鉄道の将来を作っていけたらいいなあと考えています。

地域の皆様方にいらしていただけるようにと、今日と明日はこども無料乗車の日にしています。
レールパークもこども無料。

こどもを無料にすれば大人が一緒に来てくれるだろうという商売の目論見があるわけですが、鉄道というのは装置産業ですから、運行している列車にどれだけ多くの人に乗っていただくかというのが大事なところなんです。
誰も乗っていなくても、たくさん乗ってくれても、基本的にかかる経費は一緒ですからね。
無料にしたとしても、商品仕入れに経費が掛かるわけではありませんから。

これが他の小売りの商売とは違うところなんです。

もう、15年近く前になりますが、私が前職で記念乗車券を発売した時に、新聞のインタビューで、「どうぞこの記念乗車券を使って列車に乗ってください。」と答えたことがあります。

その時に記者さんは、「鉄道会社って、儲けるために記念切符を出すんじゃないですか? 皆さん買われた切符を使わないでしまっておくところに鉄道会社のうまみがあるんじゃないですか?」と言われました。

商売のシロウトの人は当然そう思いますよね。
でも、その切符を使わないでしまっておこうが、実際に乗って使ってもらおうが、払い戻しをしないのですから一緒なんです。
なぜなら、その切符を使ってもらうために列車を増発するわけではなくて、時刻表に載っている列車を、時刻表通りに走らせているのが鉄道会社ですからね。
だったら、どんどん乗ってもらう方がいいんじゃありませんか?
なぜなら、鉄道って、乗ると楽しいじゃないですか。

その記者さんは私の言っていることを理解したのかどうかはわかりませんが、
「ずいぶん太っ腹な会社ですね。」と言われたことを思い出します。

まぁ、好意的に解釈していただいたのだと思いますが、売上を上げるために商品を仕入れる必要がないのが装置産業ですから、つまりは経費は一緒です。
だったら、どんどん乗っていただいた方が私は良いと思いますよ。
こどもを無料にすれば親と一緒に乗ってくれるというのは本音ではありますが、子供だけで乗ったって、ふだんは電車に乗る機会が少ない地域の子供たちが電車の思い出を作ることができれば、会社にとっても地域にとっても、将来の財産になりますからね。

ということで、明日もこどもは無料です。
特急や急行は別に料金がかかりますよ。
あくまでもトキめき鉄道線内の普通列車だけですのでご注意ください。

若手スタッフが自分たちで企画したイベントが成功して、ホッと一安心です。