毎日暑いですね。
梅雨明けからいきなり暑くなって、涼しい日が1日もない。
こういう日が続くと私のように痩せ型の体形をしている人間はつらい。
夜寝ていても汗だくで、夜中に何度も目が覚めてしまう。
それも汗びっしょりで。
そして必ず夢を見てうなされているのです。
どうしよう。
さらに痩せてしまいそう。
毎晩寝る1時間ぐらい前から寝室のエアコンをつけておきます。
ドライにして、設定は27度。
そして涼しくなったところでタイマー1時間半ぐらいかけて寝るのです。
寝るときにはお決まりのセリフ。
「あぁ、今日もいい日だった。楽しかったなあ。明日も楽しい日にしよう。」
イヤなことは一切心に思わない。
いいことだけを思い浮かべるのです。
「そうだ、今頃の季節はロンドンは最高だよな。緑がきれいで・・・」
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ヒースロー空港から国内線の飛行機に乗ってエジンバラへ向かいます。
小型の小さな飛行機で、席は窓側。
雲の中を降下していく。
そろそろかな。
着陸すると空港の雑踏の中、帰りの飛行機を確認します。
「え~と、乗り場はどこだろう。」
それにしても今日はずいぶん混んでいて、乗り場はごった返している。
やっと見つけたカウンター。
行ってみると、閉まっている。
「本日欠航」
ナニ~!
帰れないじゃないか。
どうしよう。
ここからヒースローに戻って東京行に乗り換えなければならないのに。
他の会社は?
いやいや、長蛇の列。
こりゃ無理だ。
じゃあ、電車で帰ろう。
電車を乗り継げば何とか夜までに帰れる。
夜までに帰れれば東京行きには間に合わないけど、香港行なら乗れる。
そうすれば香港乗り継ぎで明日中には帰れる。
電車でロンドンに着いた私はホテルに戻るために地下鉄に乗る。
一旦ホテルに立ち寄って荷物をまとめてから空港へ行かないと。
ところが地下鉄がなかなか目的地に到着しない。
よく見ると同じところを走ってる。
川沿いの線路。
さっきから同じところ。
困ったなあ。
こんなことをしていたら香港行にも間に合わない。
思い切って降りてみる。
川が流れていて、鉄橋がかかっている。
ホテルは向こう側だ。
そうだ、タクシーに乗ろう。
タクシーだ、タクシー、タクシー。
やっとたどり着いたホテル。
ポケットの中に鍵があるのでフロントに寄らずにエレベーターへ。
部屋番号は「M○○○」
なんだろう。この頭に着く「M」というのは。
「あぁ、やっと部屋に戻ってきた。」
鍵を開けて部屋に入る。
「いや、ここじゃない。俺の部屋はココじゃない。どうしよう。香港行が」
目の前に階段がある。
見上げると階段の先にトイレが。
「そうだ。トイレに入ってから空港へ行こう。」
でも、待てよ。
あのトイレ、階段のてっぺんに便器だけだ。
まぁ、とりあえず登ってみよう。
おぉ、けっこう眺めが良いな。
「おぉ~い、何してるんだ。」
下の方から私を呼ぶ声。
「出発するぞ。」
そうだ、そうだ。
香港行だ。
急いで階段を降りたらそこに長編成の電車が待っている。
さっきの声が「早く乗れ!」と急かす。
でも、トイレが・・・
「そんなもの、中ですればいいだろう。」
そうだ、中にもトイレがあるからな。
そんな私の目の前で無情にも扉が閉まる。
「ああ、トイレが・・・」
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汗だくになって目が覚めた。
時計を見ると1時半。
「何だ、夢か。」
それにしても毎晩同じ時間に目が覚める。
その理由はエアコンのタイマー。
切れてしばらくすると暑くて目が覚めるのだ。
手探りで枕元のリモコンを探してスイッチON。タイマーは1時間。
なぜならつけっぱなしで寝てしまうと、のどが痛くなったり足が冷えたり。
エアコンをつけて、薄い羽毛布団をかけて寝る。
この贅沢感がたまらないのです。
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向こうから女性がやってきた。
よく見ると大坂ナオミだ。
「待った?」とナオミ。
いや、違うんだ。君じゃない。
どうやら駅のホームのようだ。
長いホームの真ん中に背中合わせにベンチがあって。
「君じゃない。」と私が言うと、そのベンチの反対側から、「私でしょ?」の声。
今度はファッションモデルのナオミ。
「いや、違うんだ。」
2人のナオミが私の前で仁王立ち。
「いや、2人とも違うんだ。」
私が待っているのは外人のナオミじゃなくて、日本人のナオミなんだ。
すると2人が口を揃えて、
「何言ってるの? ナオミってのはね、外人の名前なのよ。日本人の名前じゃないんだから。」
すると後ろから、「私でしょ?」の声。
振り返ると研ナオコが笑ってる。
「お前はナオコだろう。私が探してるのはナオミだ。」
どうしよう。
何かが違ってる。
私が待っているのは谷崎潤一郎のナオミなのだ。
そう、あの日本人のナオミだ。
とりあえずここにいても仕方ない。
電車に乗ろう。
都電がやってきた。
あれ、ここは大塚駅か?
なぜ都電なんだ。
都電は商店街の坂道をガタガタと登っていく。
両側は小さなアーケードになっていて、商店が並んでいる。
「あぁ、あそこだ。」
都電を降りたところで雨が降ってきた。
ちょうどよい。
あの古本屋さんで雨宿りをしていこう。
お目当ての本もあるかもしれない。
いや、きっとあるはずだ。
そう、私はそれを探しに来たのだ。
店の奥にはおばさんがいて、急な、取ってつけた梯子のような階段がある。
私が奥へ入っていくと、おばさんが「お帰り。」と言った。
私はその階段を上る。
2階には畳の部屋。
窓からは商店街が見える。
坂道をガタゴトと登っていく都電の音が響く。
バリバリ、キーンキーン。
けっこう音がうるさいなあ。
気が付くと雨が上がっている。
日が西に傾いて。
「そうだ、トイレに行きたかったんだ。」
トイレ、トイレ。
え~と、トイレはどこだ。
あった、あった。
ここだ。
扉を開けると和式の便器が。
「うゎ~! 和式だ。」
そう、まさかの和式。
どうしよう、どうしよう。
どうしよう、どうしよう。
ナオミか、ナオコか。
困ったなあ。
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時計を見ると午前4時半。
エアコンは止まっている。
空はうっすらと明るくなってきて。
汗びっしょりの私。
あぁ、今夜も悪夢でうなされてしまった。
何だろう、いったい。
本当は私は飛行機に乗りたいわけでもなく、都電に乗りたいわけでもなく、ナオミと待ち合わせしているわけでもなく、私は本当は南の島のビーチへ行ってプールサイドで冷たく冷えたお酒を飲みながら寝そべっていたいのだ。
夏というのは、そういうものなのだ。
傍らに美女がいるに越したことはないけど、研ナオコは要らない。
大坂ナオミも要らない。
冷たいビールを飲んで、おいしい機内食を食べて、南の島へひとッ飛び。
こういう所でのんびり過ごす。
これが私の夏なのだ。
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と、目が覚めた。
時計を見ると6時。
う~ん、なんだかんだでよく寝た。
今日も一日頑張りましょう。
というのが今の気分でございます。
ていうか、南の島で横に侍らすお姉さんはやっぱ巨乳が良いなあ。
朝からそんなことを考えてみても、夢の中にも頭の中にもそういう映像は出てこないのであります。
やっぱ、年取ったんだなあ。
そりゃそうだ。
今や枯れ木のお爺さんだからね。
そうそう、今夜はどんな夢にうなされるか、今から楽しみでもあります。
この暑い夏は、うなされることを楽しみに寝ることにしています。
さて、今日は急行電車運転の日。
多分くたくたになるので、ブログは朝のうちに更新とさせていただきました。
夢の内容を忘れないうちに、ということで。
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そんなことを考えている私の目の前で、キャビンクルーが床に落ちたガーリックトーストを足で蹴って座席の下に「ナイスシュート!」
やっぱり悪夢だ。
ナオミさん、待っててね。
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